第4章 初めての仲間
そして男がゾロにいった。
「しかし、しぶとく生きてやがるなてめェも。」
「ああ・・・、ちゃんと生き延びてやるさ一ヶ月間。約束は守れよ・・・!」
「あー、守さま守る守るもちろんだ。一ヶ月生き延びられたら約束通り逃してやるよ。」
男はそう言って建物の方にかえっていった。どうやらゾロは男と約束をしていたらしい。ふとルフィがゾロの方に向かっていく。
「なんだお前か。ぼーっとしてると親父に言いつけられるぜ。」
「まァね。俺は今海賊になる仲間を探してるんだ。」
「海賊だと?自ら悪党に成り下がろうってのか。物好きがいたもんだ。」
「俺の意思だ!海賊になりたくてなにが悪い!!」
そう、私たちは私たちの意思で海賊になると決めたのだ。
「で?まさか縄を解いてやるから力を貸せだの言うんじゃないだろうな。」
「別にまだ誘うつもりはねェよ。お前悪い奴って評判だからな。」
「悪い噂ね・・・。言っとくがそんな条件ならこっちから願い下げだ。俺にはやりてェことがあるんだ!!お前に逃がしてもらわなくても俺は自力で生き延びる!!一ヶ月ここに突っ立ったまま生きてりゃ助けてやるとあのバカ息子が約束してくれた。」
ゾロは不敵にニヤリと笑う。
「なにがなんでも生き延びて、俺は俺のやりたいことを成し遂げる!!」
「ふーんそうか」
「物好きな仲間探しは他をあたるんだな。」
そしてルフィがリン達の方に戻ってこようとした時。不意にゾロが呼び止めた。
「おい!ちょっと待て。それ・・・取ってくんねェか。」
そう言ってゾロがアゴで指し示したのは地面にぐちゃぐちゃになっていたおにぎりだったものだ。
「食うのかよこれ。もうおにぎりじゃなくてドロの塊だぞ?いくら腹減ってるからって・・・」
「ガタガタ抜かすな、黙って食わせろ。落ちてんの全部だ!!」
大きく開けたゾロの口の中にルフィがおにぎりだったものを放り込む。ガリガリバリバリともはやおにぎりを食べてるとは思えない音をさせながらゾロはそのおにぎりを完食した。苦しそうな顔にルフィは言う。
「だから言ったろ。死にてェのか?」
「ゴブっ、ウップ、あ、あのがきにつたえてくれねェか。」
ゾロは冷や汗を流しながら言った。
「うまかった、ごちそうさまでした。ってよ。」
「ははっ!」
それを聞いてルフィは私たちのもとへ帰ってきた。
