第4章 初めての仲間
ルフィが樽を開けると中にはすやすやと寝ているリンの姿が。
「そ、そうですよね。お仲間さんも樽の中に入ってたんですね・・・。」
「おーい、リン。リン~、起きろ~。」
ルフィはリンの頬っぺたをペチペチとたたいてリンを起こそうとしていた。リンはそれを煩わしく思ったのか眉をひそめてそっぽを向く。
「リン!起きろって、リン!」
『ルフィうるさい!!』
リンはルフィの頭にげんこつを入れ、眠い目をこすりながら樽から出た。
「いってェ~~!!」
『あ、ごめんルフィ。敵かと思って間違えちゃった。』
「いや、思いっきりルフィさんの名前呼んでましたけど・・・。」
痛がって頭を抱えるルフィにあくびをしながら返すリンに、コビーがつっこむ。
「俺ゴムなのになんでリンのげんこつは痛ェんだ!?」
『鍛え方が違うの、鍛え方が。』
ルフィは涙目でコビーのことをリンに説明するがルフィの主観の説明なので何があったのかいまいちよくわからない。
『ルフィの説明がよくわからなかったけどとりあえずよろしくコビー。』
「あ、はい。こちらこそよろしくお願いします!ルフィさんにはたくさん助けていただいてですね・・・。」
「今ゾロってやつがいる島に向かってんだ!!強いらしいからな!!」
『そっか、いい人だといいね。』
のんきな二人の会話にコビーはこの航海中ずっとつっこみを入れ続けることになるのだった。
「おー!すごいなコビー!!ちゃんと島についたぞ!!」
「当たり前ですよ!海へ出る者としての最低限の知識です!これからも毎回漂流するわけにもいきませんし、ルフィさんも何とかしたほうがいいですよ!」
『ほんとに、ルフィ。』
「リンさんもですよ!!」
『私は航海術持ってるもの。』
「ええ!!じゃあなんで漂流してたんですか!!!」
『ルフィにも成長してもらおうと思って。』
いや、違う。眠くて寝ていただけである。ルフィがメシ屋に行こうというので三人は腹ごしらえに向かった。