第3章 新しい家族
そうか、みんな自分の夢がある。それが私たちが交わることのない道でも、広い広い海に同じように夢見ている。リンはそのことがなんだかうれしかった。
『私も海に出て海賊になるんだ!!私は今までいろんな人に助けられて生きてきた。だから同じように私もいろんな人を助けてあげたい!!自分のこの目で世界を見て、たくさんのことを知って実際に経験してみたい!!!それでみんなを守れるくらい強くなって、エースやサボやそれからルフィだって私の知識と強さで助けるんだから!!!世界の裏側にいたって助けてあげる!!!覚悟しといてね!!!』
そう言ってリンは三人に向かって満面の笑みを向けた。
「俺はリンにたすけられることなんてねェぞ!!」
「まあまあエース、おれはうれしいぞリン!!ありがとな!!」
「俺もリンを助けるぞ!!」
『ありがとう!ルフィ!!』
エースはリンに助けられることが不服そうだが拒否されたって助けに行くのだから関係ない。リンは三人のことが大好きなのだから。ふいにエースがダダンがいつも飲んでいる酒瓶を取り出した。
「あ!ダダンの酒盗んで来たな!?」
「お前ら知ってるか?」
ルフィの言葉に悪びれず続ける。
「盃を交わすと兄妹になれるんだ。」
「兄妹~!?ほんとかよー!!」
「海賊になる時同じ船の仲間にはなれねェかも知れねェけど、おれ達四人の絆は兄妹としてつなぐ!!どこで何をやろうとこの絆は切れねェ・・・!!」
「これでおれ達は今日から兄妹だ!!」
「「『おう!!!』」」
それから四人はずっと一緒に過ごした。それこそ本物の兄妹のように。この楽しい時間が突然壊されてしまうとはこの時誰も思っていなかった。