第3章 新しい家族
山を登ると家が見えた。
「ダダン出て来い!!!」
「ガープさん!!えええ、なんすかこのガキんちょたち!!ガープの・・・あ!!ガープさんの孫ォオ~~~!!?」
『いや、私は孫じゃ・・・。』
「おお!こいつらはわしの孫だ!育ててほしいのはこっちのやつだけじゃがな。」
私は孫だったらしい。
「エース一人で参ってんのにそれに加えてあんたの孫って。」
『おじいちゃん、私もルフィと一緒に行く。』
「し、しかしなあ、リン。うむ、仕方ないのお・・・。」
ルフィがここに住むのなら私もいっしょがいい。それにここだったら鍛えられそうだ。私はいま夢に向かってまっしぐらの最中である。ふと、ルフィが何か騒いでいるのに気が付いた。
「おお、エース。」
「うおっ!!帰ってきてたのかエース!!!」
「あいつがエースじゃ、歳はルフィより3つ上、リンより4つ上。今日からこいつらと一緒に暮らすんじゃ、仲ようせい!」
「決定ですか?!!!」
「・・・。なんじゃい。」
「いえ!お預かりします!!!」
この子がさっきおじいちゃんが言っていたエースらしい。ルフィへの態度を見るにあまり歓迎されていないようだ。私は無理やりお世話になるわけだし歓迎されなくても仕方ないかもしれない。それからおじいちゃんは早々にも帰ってしまった。
「いいかい!一日に一回茶碗一杯の米!!コップ一杯の水!!これだけは保証してやる。あとは自分で調達するんだ!!そして勝手に育ちな!!そんでリンは・・・。」
「『わかった。』」
「二人ともわかったんかいっ!!!泣いたりするトコだそこはァ!!!」
山賊のダダンさんがズッコケる。そのあとエースが食べ終わり、出かけていく。ルフィはそれを追いかけていった。
『じゃあ私も山行ってきます。』
食料を調達して、できればルフィの分も集めておこうか。それで山で鍛錬しよう。あ、隣町の図書館にも行きたいな。頭で考えをめぐらしながら歩いていく。
「おい!!ってきいてねえな!!逞しすぎだし自由すぎだよ!!!だからヤなんだよガープの孫なんて!!!」
「まーまーお頭・・・。」
そんな叫びを背にリンは山に出かけた。