第3章 新しい家族
シャンクスと約束を交わしてから少しして、村に大きな海軍の船が停泊した。
『ねえルフィ、あれ。』
「あああ!!!じいちゃんだ!!!リン、今すぐ逃げるぞ!!」
『え、おじいちゃんなのに?』
なぜ逃げるのか。リンはルフィの行動を不思議に思った。そしてなぜ私はルフィに腕をひかれているのだろう。ちょうどランニングする予定だったからいいけれども。焦るルフィと走りながらだんだんと気配が近づいて来るのを感じた。
「ルフィー-!!!」
ゴォォォン!!
「いってええええ!!なんでいてェんだ?俺ゴムなのに!!」
『ルフィ大丈夫?』
なんでか打撃がきかないはずのルフィに一撃を入れている。白髪のたくましい体のおじいさんだ。
『わあ、大きなおじいさん・・・。』
「ん?おお、お嬢ちゃんか。新しく来た子供というのは。わしはガープじゃ!よろしくな!名前は何というんじゃ。」
『リンです。よろしくお願いします、ルフィのおじいさんのガープさん!』
「わしのことはじいちゃんと呼ぶんじゃぞ!!」
『はい。おじいちゃん。』
見ず知らずの私におじいちゃんと呼ばせてもらえることが、家族のいないリンにはうれしかった。そしてガープは突然ルフィのことを思い出したようでルフィのほっぺたをつかんで引きずって連れて行く。
「イデデデデデ!!どこ連れていくんだよじいちゃん!おれは海賊王になるんだ!」
「何が海賊王じゃあ!!!悪魔の実など食うたうえにフザけた口をたたきおって!!ルフィ、お前もエースも!!将来は最強の海兵になるんじゃ!!!」
二人についていきながらリンは知らない名前に首をかしげる。というか、どこに行くのだろうか。