第20章 異次元の狙撃手〜狙撃対象〜
ーーコナンside
ジョ「狙われたのは頭部だったにも関わらずハンターと認識出来るくらい遺体の損傷は少なかったの」
コナン「狙撃距離が近いから別の銃に変え軽い弾に替えたとか?」
反動を軽くして的中率を上げるために銃を変えたのかもとジョディ先生は返す。
コナン「だが1発は外した」
近距離なら外す事なんて滅多にない、ましてや今回の事件の犯人像は腕のある狙撃手の可能性が高い。何故1発目は外したのか考える俺に気になる事があるとジョディ先生はハンターの遺体について話した。
ジョ「大学病院で見た遺体、随分痩せていたの」
コナン「痩せてた?」
ジョ「えぇ、シルバースターをとった時とは別人のように」
コナン「その遺体、司法解剖だけじゃなくレントゲンもした方がいいよ」
違和感を覚えた俺はハンターの体の隅々まで調べるように依頼し、目暮警部にお願いすると言ったジョディ先生は電話を切った。その後、俺は博士の家に忘れたスケボーを取りに走りだした。
ーー貴方side
日付が変わった翌日、私はコナン君と世良ちゃんの3人でハンターが狙撃された場所に来ていた。今回の事件では狙撃を一度外しているという点が気になったからだ。
世良「何で弾を外したのかな」
雪「スナイパー同士の対決で緊張したとか?」
コナン「それに事件が浅草近辺で起きている事も気になるよね」
双眼鏡を使って周りを見る世良ちゃんと今回の事件の狙撃場所と現場が書き込まれた地図を広げるコナン君。地図を見ると距離や弾道、サイコロの目が書かれていた。
雪「うーん、弾道が皆違うのは意味があるのかな?」
世良「だろうね」
何の意味があるのだろうと地図を眺めているとコナン君のスマホが鳴り出した。相手はジョディさんの様でハンターの遺体を調べたらしい。
ジョ「調べたら胃の中から大量の鎮痛剤が見つかったの、それもかなりキツイ」
雪「鎮痛剤?」
ジョ「スノーガール⁉︎ 貴方もいたのね」
聞き返した声に一瞬驚いたジョディさんだったが、すぐに元に戻りハンターの遺体について結果を伝える。
ジョ「頭部のMRIをした結果、脳幹の近くに縦断の破片が見つかったの。それは今回のものではなく」
コナン「戦地で受けた弾丸だけ」