第19章 異次元の狙撃手〜1人目の狙撃〜
ーー第三者side
翌日、目暮警部とジェームズ捜査官は会議室ではハンターが連絡を取る可能性が高い人物について情報を共有していた。
1人目はスコット・グリーン、バイク店を経営しているハンターの元狙撃スクールの教官。2人目はケビン・ヨシノ、ミリタリー店で働き独自で色々と販売経営。3人目はマーク・スペンサー、直接的な関わりは無いがハンターの良き相談相手。
目暮「成る程、ライフルの入手経路はこの中の3人にいる可能性が高いですな」
ジェ「えぇ」
ジェームズは頷き、2人はホワイトボードに貼られた3枚の写真を見つめていた。
ーー貴方side
私は朝早く出掛ける準備をしていた。玄関で靴を履いているとヒロさんに声を掛けられる。
諸伏「今日から泊まりだよね」
雪「はい、準備もバッチリです♪」
諸伏「今、車用意するよ」
今日から私は阿笠博士の家で暫くお世話になる事になっていた。今回の狙撃事件で公安も裏で捜査をするらしく、ヒロさんも捜査官として動くらしい。私を1人にさせる訳にはいかない、という事で博士の家に泊まる事が決まった。ヒロさんが用意してくれた車の後部座席へと扉を開けて乗り込む。
降谷「おはよう雪」
雪「おはようございます、零さん」
諸伏「じゃあ頼むよ、ゼロ」
運転機に零さん、助手席に諸伏さんが座っていた。シートベルトを締めた私を確認すると車を発進させる。
降谷「話は聞いている、阿笠さん家の前で降ろそう」
雪「ありがとうございます」
お礼を言うと警察署に行くついでだと話す零さん、きっと諸伏さんと一緒に事件について調べに行くのだろう。数分後、目的地に到着し私はドアを開ける前に送ってくれたお礼を言った。
降谷「気にするな、それよりも……」
雪「?」
降谷「あの家の住人には気をつけろよ?」
零さんの視線先は工藤家、あそこには沖矢昴という人物が居候している。
雪「昴さんの事ですか?」
降谷「あぁ、あいつは危険人物だからな」
雪「うーん、分かりました気を付けます」
鋭い目で家を眺める零さん、何故かかれは昴さんに対してはとても厳しい。いや、昴さんに対してという表現は違うかもしれないが。私は車から降りると2人を乗せた車は立ち去ってしまった。
雪(掴みどころがなくて反応に困る人だよな……昴さんって)
?「……」
工藤家の窓から覗かれている事も知らずに。