第18章 異次元の狙撃手〜プロローグ〜
ーー貴方side
狙撃事件があった夜、安室さんに自宅まで送って貰っていたが、子供達から花火をやろうと誘われ博士の家に行く事になった。安室さんも今だけは事件の事を忘れて楽しんで来いと笑顔で見送ってくれた。
子供達「「……」」
コナン「折角の花火なのに元気ねえじゃねえか?」
無言で花火をする子供達にどうしたと聞くコナン君。すると哀ちゃんがため息を吐きながら、目の前で事件が起きたんだから当然だと子供達の代わりに話す。
元太「それだけじゃねえよ!」
歩美「写真、全部取られちゃったんだもん」
光彦「デジカメもぜーんぶです」
きっと子供達が撮っていた写真に何か写ってないか調べる為に持っていったのだろう。落ち込む彼に、すぐ戻ってくると言うコナン君と哀ちゃんに私は頷く。
雪「私からも直ぐに返して貰えるように頼んでみるね」
歩美「ホント?」
雪「うん、お姉さんに任せなさい♪」
やったー、と喜ぶ子供達に私も嬉しくなる。するとコナン君が私に近付き小声で大丈夫なのかと聞いてきた。
コナン「大丈夫なのか?」
雪「陣平さん達に頼めば大丈夫だよ。……あ、花火が」
コナン「……終わっちまったな」
いつの間にか買ってきた花火は全て終わってしまった。なんだが物足りないと子供達が言うと博士がニヤニヤしながらあるの物を用意した。
雪「コナン君が着けてるボールが出るベルト?」
阿笠「の、ニュータイプじゃ!」
博士はそう言いコナン君にベルトを渡し、高くボールを蹴るように伝える。言われた通りにするコナン君はボールを出し高く空へと蹴り上げた。
バーーーン!
パチパチ、キラキラ
雪「わぁ〜、花火だ!」
阿笠「名付けて、花火ボールじゃ」
空に蹴り上げたボールが突然弾けたかと思えば、キラキラと光る花火へと変わっていた。落ち込んでいた子供達も笑顔を取り戻しはしゃいでいる。
灰原「でもこれ苦情来るんじゃない?」
辺りを見ると花火に気付いたのか家の明かりが次々と着いていくのが目に入る。これは確かに苦情が来るかもと納得していると、背後から視線を感じ振り返る。
コナン「……どうしたの、雪姉ちゃん?」
雪「ううん、気のせいみたい」
誰かに見ていたような気がしたが一瞬だったし気のせいだろう。そう思い私は皆と夜を過ごした。
?「……」