第18章 異次元の狙撃手〜プロローグ〜
ーー貴方side
私の手を取り歩き始めた桜井さんを陣平さん達が、ちょっと待てと止めに入る。
萩原「家に帰れば一緒にいられるでしょ!」
松田「一緒に住んでるってのは百歩譲って受け入れてんだ」
桜井「俺は常に雪と一緒にいたいんだ」
私の帰る相手について言い合う陣平さん達と桜井さんに、皆で帰ろうと提案してみたが何故か却下されてしまった。どうしたら良いのか困っていると救世主がやってきた。
安室「全く、お前らは警察署前で一体何をやってるんだ……」
ため息を吐き呆れた顔の彼は桜井さんと手を繋いでいた私を引き剥がし、自分の手と繋ぎ歩きだした。
桜井「あ、ちょっとze……!」
安室「僕が連れて帰る、お前達に任せてられん」
行こう、と言われ引っ張られる私であった。陣平さん達の方を振り向いてみると不服そうな顔で私達を見つめているように見えた。
ーーコナンside
警察署を出た俺は蘭達と帰っていた。本当は雪とも一緒に帰りたかったが松田刑事達に呼び止められてしまい帰る事が出来なかった。
世良「あーあ、雪と帰りたかったのに」
蘭「仕方ないよ、雪は松田刑事達の大切な人みたいだし」
園子「ま、雪は彼らの気持ちが分かってないけどね」
雪と帰れなくて残念そうにする世良に蘭と園子が応える。そんな雪の話題で盛り上がっていた時、世良が思い出したかのように事件の事を話しだした。
世良「そう言えば、どうして今になって復讐を始めたんだろ?」
確かにと頷く蘭と園子だったが小五郎はたまたまだと良い、探偵の真似事は辞めておけと注意をする。今回の犯人さ狙撃手、かなり危険な相手だ。
小五郎「一歩間違えば死ぬ所だったんだからな。それと小僧も、うろちょろするんじゃないぞ!」
強めの口調で言っていたが心配している事が分かり返事をした。追跡中、ハンターは容赦無く発砲をしてきてヘルメットやキャメル捜査官が居なければ危なかったと今更ながら思う。
蘭「今回は良かったけど……もうコナン君を危険目に遭わせないでね?」
世良「大丈夫、僕が守るから。それに彼の心臓に弾当たらないよ」
そう言って世良はバイクが向こうにあるからと言い残し行ってしまった。心臓に当たらないとはどう言う意味だろうか。そう考えながら俺は家へと戻るのであった。