第16章 裏切りのステージ〜事件発生〜
ーー第三者side
安室「複数犯でしょうか、これが1人の人間ならかなりの怪力の持ち主だ。そう思いませんか沖矢さん?」
現場と遺体を冷静に観察し判断た安室は沖矢に問いかける。
沖矢「いえいえ僕はただのミステリー好きの大学院生ですよ」
どこかピリピリした2人だったが昴は安室と会話をしつつステージ前の座席に縛られたロープを調べていく。
沖矢(ロープに何かをねじ込んだ後?)
何をねじ込んだのか考える沖矢。そして舞台袖を調べ始めた安室も袖に置いてあったパイプ椅子とロープそして工具箱。ロープは遺体に使われた余りだと分かった。
安室(何故ここに余りのロープを)
そう考えながら他を調べ始める。コナンはステージに上がる為の階段側で見つけたタコ糸を辿っていくとそこには1つの野球ボールがくっ付いていた。
ーー貴方side
警察が到着し現場検証が始まった。死後1時間から2時間の間で行われたらしく、マネージャーの円城さんによると2時間前から1人で歌詞を書いていたと証言。つまりその間に天井のスポットライトにロープを渡し、重い緞帳を操作して犯行したのだと目暮警部は推測したていた。
安室「それは無理だと思いますよ」
目暮警部の推測を否定した安室さん。どうやら緞帳を動かす為の部屋は鍵か掛かっており、鍵を持ったスタッフは出払っていて使えないと話した。
雪「じゃあ、機械操作無しであそこに?……複数犯って事?」
沖矢「まぁ、ステージの上に滑車でもない限り1人では不可能ですね」
そしてこの事件には幾つもの疑問があるようで、コナン君と安室さんが警察が来る前に調べて気になった事を目暮警部達に伝えていた。
萩原「ホント、事件になるとよくいるね」
伊達「あの坊主もな」
雪「研二さんに班長さん! それに陣平さんも来たんですね」
声を掛けて来た3人に軽く挨拶をする。すると陣平さんがため息を吐きながら安室さんの方を見る。
松田「……あいつと来たのか?」
雪「一緒にでは無いですよ、私は……」
誰と来たのかを伝えようとした時、先程まで事情を聞かれていた秋永先輩が私の元にやってきた。