第15章 裏切りのステージ〜プロローグ〜
ーーコナンside
数日前、俺は自分の家を蘭と園子、昴さんと共に掃除していた。定期的に掃除しないと埃だらけになってしまうし、昴さんと2人じゃ終わりそうになかったからだ。
園子「たく……なんで私達が推理オタクの家を」
蘭「まあまあ、良いじゃない」
明らかに嫌がる園子とそうでもない蘭に、申し訳ないと心の中で謝った。
園子「雪もいてくれたらね〜」
沖矢「そう言えば、彼女はバイトですか?」
蘭「そうです、急に頼まれたって」
コナン(いや……多分、違うな)
きっと掃除が嫌だだたから理由を付けて逃げたのだろう。この家ははっきり言ってデカい、掃除する場所もかなりあるから逃げるのは仕方ない。
園子「そう言えばさ、ロックミュージャンの波土禄道って人知ってる?」
突然何かを思い出しかのように話し始める。蘭が知ってると頷く。
蘭「今度ライブやるんだよね」
園子「そうそう、でも今回の曲って変わってるのよね」
沖矢「変わっているとは?」
17年前に作った曲に歌詞を付けた曲でネットに公開されたタイトルはローマ字でアサカと言うらしい。
園子「アサカのカが、KAじゃなくてCAなんだよね」
コナン・沖矢「「!?」」
園子の言葉に俺と昴さんは手を止める。ASACA、それはある人物を現している。どうしてそのタイトルなのだろうか。
コナン「どうして、どうしてそのタイトルなの⁈」
園子「知らないわよ!」
コナン「ねえ、どうして⁈」
俺がそうしつこく聞くと園子が痺れを切らし、本人に直接聞いてみたらと提案する。
園子「今度ライブのリハを見に行くし、着いて来てもいいよ」
沖矢「そのリハーサル、僕も見学しに行って良いですか?」
近づき笑顔で聞くと、勿論と即答する園子に苦笑いの蘭と俺。参加が決まりお礼を言う昴さんは、そのタイトル発表はいつされたのかを聞くと先週だと教えてくれた。5年ぶりの新曲で話題になっていると。
コナン(先週って事は……奴らの目にも)
沖矢(触れてるって事か)