第13章 ベイカー街の亡霊〜クライマックス〜
ーー松田side
雪『もうダメみたい……』
今にも泣きそうな雪の声が響き渡る。絶望的な状況を知った会場はお通夜の様な状態になっていた。
小五郎「おい、何とかして蘭の命を救ってくれよ!」
モニターに映るコクーンに怒鳴る小五郎さんに無言だが焦りを見せる工藤さん。
雪『皆を、子供達を助けられなくて……ごめんなさい』
今度は参加した子供達に向けた謝罪をする雪は声が少し震え、泣いていた。
ーー貴方side
加速していく列車に何も出来ず俯く私達に、それは突然やってきた。
『ハツハッハッハ、お前らはまだ死んでいない。血塗れになっていないじゃないか』
現れたのは謎のアコーディオンの男。不思議そうにする私達に男は言葉を続ける。
『君達は真実を解く結び目に両の手を掛けているというのに……』
これはバグなのかと考えていると、男の姿が変わっていく。それはこの世界で1番会いたかった存在だった。
コナン「ホームズ!」
雪「今のは……一体?」
コナン「血塗れ……?」
気付いた時にはホームズの姿は消えていた。今の言葉の意味は何なのかと考えていると、コナン君は何かに気付いたのか貨物車に移行と走り出した。
コナン「その斧で赤ワイン樽を割るんだ!」
そう言われ私と諸星君は斧を持ち割り始める。全ての樽を割り終わり斧を外へと捨てる、貨物車内はコナン君を簡単に飲み込んでしまうほどの量だった。
コナン「俺が合図したら潜るんだ」
訳が分からないまま合図を待つ。そして列車が駅に突っ込んだ瞬間、コナン君に合図をされ潜った。
ドオオオオオオン!
ゴゴゴゴゴ!
列車は勢いよく突っ込んだのだろう、物凄い音と揺れが襲う。だが、ワインのお陰か幾らか衝撃は防げた様だ。そして私達はワインの中で意識を失っていった。