第12章 ベイカー街の亡霊〜最終列車〜
ーー松田side
千葉「工藤先生の仰った通り、諸星少年とシンドラー社長の両方の指紋がありました」
焦りを見せたシンドラー社長を追い詰めていく。するとシンドラー社長は犯人扱いされたのか気に食わないのか、樫村さんの殺害の動機を教えろと言ってきた。
ーー貴方side
私達は蘭ちゃんと消えた乗客を探していたが見当たらず、気付くと機関室まで辿り着いていた。
諸星「運転手がいない」
雪「兎に角、列車を停めよう」
ブレーキを見つけた私だったが壊されている事が分かりコナン君に伝える。燃料を減らせば減速するかもと提案をしてみたが、想像以上に詰め込まれた燃料を取り出すのは困難だった。一先ず、蘭ちゃんを探す事を優先に私達は再び列車内を走り出した。
どんどん加速する列車に焦りだす私達、早く蘭ちゃんを見つけないといけない。すると何か思い付いたのか列車の外の梯子を登り出すコナン君。
雪「コナン君?!」
コナン「……いた!」
その声で私達も梯子を登る。見ると車両の屋根の上に手足を縛られ横たわる蘭ちゃんとジャックザリッパーがいた。
雪「蘭ちゃん!」
蘭「ダメ、来ちゃ!」
駆け寄ろうとする私達を停める蘭ちゃん。対面したジャックザリッパーは勝ち誇った顔をしている。
ジャ「このお嬢さんとは縄で繋がれている、俺が落ちたら彼女も落ちると言う訳だ。さあ、どう闘う?」
凶器を手にしたジャックザリッパーに私達は何も出来なかった。
コナン「お前の望みはなんだ!」
ジャ「望みだと?」
コナン「母親を殺害して怨みを晴らした今、何を望む!」
ジャ「生き続ける事だ、俺に流れる凶悪な血をノアの方舟に乗せて次の世代へとな」
ーー松田side
ジャックザリッパーの望みが会場に響き渡る。
工藤「これが動機ですね、貴方はジャックザリッパーの子孫ですね」
全員が驚愕する、あの有名な凶悪犯の子孫が今目の前にいる事に。
工藤「恐らく、ヒロキ君はそれを知った。IT関連企業のトップが凶悪な殺人鬼の子孫だとバレたら身の破滅」
そしてバレるのを恐れたシンドラー社長はヒロキ君を自殺に追い込み樫村さんを殺害したと話した。