第11章 ベイカー街の亡霊〜危険な掛け〜
ーー貴方side
今日はモリアーティ教授がジャックザリッパーに殺しの指示をする日、私達は発行される新聞を手に入れるため街に出ている。
『号外だよー! またジャックザリッパー出たよ!』
少年が新聞を配っていたので買う。お金は八十円、英国のお金じゃないのは良心的で驚いた。コナン君はポケットから小銭を出し新聞を受け取った。
コナン「これた!」
雪「今宵、オペラ劇場の舞台を掃除されたし。MからJへ」
灰原「MからJへ、モリアーティからジャックザリッパーへ」
蘭「舞台に出て来る役者が標的だとしたら……」
指示内容を確認した私達は舞台について新聞をページをめくっていく。
コナン「……あった!」
蘭「オペラのプリマドンナ、アイリーン・アドラー⁉︎」
そこに書かれていた人物は誰だなんだと聞く諸星君に私が簡単に話す。アイリーン・アドラーはホームズが唯一愛した女性だと説明、つまり競技はホームズの最愛の人を標的にしたのだ。
ーーコナンside
時間は流れ、青かった空は深い黒へと染まっていく。舞台会場前へと着いた俺達、入る前に時計を見ると12時7分を射していた。
滝沢「他のステージは全滅か……」
諸星「俺達7人に全員の命が託されたって事か」
オペラ会場へと入る俺達、アイリーン・アドラーに舞台の中止をお願いする為だ。舞台裏は準備で忙しいのか慌ただしく人が行き来していた。花束を持った俺達は控え室へと歩く。
『こら、此処は関係者以外立ち入り禁止だ』
雪「あ、私達はアイリーンさんの知り合いで本番前に激励を」
支配人か舞台の関係者らしき男性に止められたが、なんとか切り抜け彼女のいる控え室に到着。
蘭「ここね、どんな人なんだろ」
雪「だね、きっと綺麗な人なんだろうな〜」
ワクワクする2人には申し訳ないがホームズ、父さんが愛した女性と言えば1人しかいない。ノックをし扉を開くとそこにいたのだ予想していた人物だった。
雪・蘭「「新一のお母さん⁉︎」」
アイ「失礼ね、私はまだ独身よ! 正確には独身に戻ったんだけどね♪」
現れたのは俺の母さん、予想はしていたが。俺は花束を渡し今回の舞台でジャックザリッパーに狙われているから中止する様にお願いする。