第10章 ベイカー街の亡霊〜ホームズが居なくても〜
ーー貴方side
元太「しかし探すって言っても全部英語だよな……えっと、犯罪における心理的……」
そう言い嫌そうに本を開いた元太君だったがスラスラと読んでいた。どうやら私達は英語が読めるようにプログラムされているらしい。
元太「だったら俺、ずっとゲームの中にいてえな」
歩美「何言ってるの元太君!」
光彦「このままだとゲームオーバーになって死んじゃうんですよ!」
注意された元太君は冗談だと苦笑いしていた。そんな光景を見た後、今度は諸星君達はどうかなと見てみる、真剣に探していたり面倒そうにしていたりと言った感じだった。
諸星「……きったねえボール」
ポイッ
滝沢「よっと……これ100年のサッカーボールだぞ!」
江守「マジで、すげー!」
本を無造作にしまった諸星君に棚の上から落ちてきたボールを後ろに投げた。だがそれは100年前のサッカーボールだったらしく受け取った滝沢君と江守君は盛り上がっていた。
コナン「えっ?」
雪「どうしたの?」
コナン「いや………あのボールに……」
何かに驚いたコナン君だったが蘭ちゃんが資料を見つけたらしく最後まで聞く事は出来なかった。
見つけた資料をテーブルに置き、コナン君が資料を読み上げる。そこにはホームズの考える考察が書かれていた。
コナン「12人目の女性はハニーチャールズトンで遺体発見がホワイトチャペル地区の空き地、現場には2つのサイズが違う指輪……」
そして読み上げていく中でモリアーティ教授と繋がっていると書かれていた。
蘭「モリアーティ教授⁉︎」
コナン「アイツまでゲームに登場するのか⁉︎」
驚く2人に滝沢君と江守君が説明を求め、コナン君がホームズの宿敵だと話す。
雪「でもどうやって教授を探すの?」
コナン「教授が姿を現さないなら彼に繋がる人物に接触するんだ、セバスチャン.モラン大佐に」
蘭「でもモラン大佐も何処にいるか分からないんじゃ……」
うーん、と悩む蘭ちゃんに少し離れた位置にいた哀ちゃんがメモを見つけたらしく、ダウンタウンのトランプクラブと言う事だった。
コナン「第二の危険人物だから気を付けないとな」
蘭「コナン君、良く知ってるね」
コナン「ぼ、僕も新一兄ちゃんに良く聞かされたから」
蘭「そっか、ホームズヲタクのお陰で結構役に立ってるね!」
雪「ふふっ、そうだね。しつこく聞かされたからね」