第9章 ベイカー街の亡霊〜1章・いざロンドンへ〜
ーー貴方side
「すぐにレストレード警部に連絡だ」
私達は事件現場を離れレンガで出来た橋の上にいた。これからどうするか話し合う為に
諸星「たく、犯人を捕まえるってどこ探しゃあいいんだよ」
光彦「朝になるまで待つしかありませんね」
夜なので行動するにしても限界がある。ふと歩美ちゃんが寒そうに肩を震わしていた、コナン君が着ていたジャケットを渡す。それを見て光彦君と元太君も、哀ちゃんと蘭ちゃんに着ていた上着を渡した。
蘭「雪は平気? これ着ても……」
雪「大丈夫、意外と着込んでるから」
蘭「そう?……じゃあ、着させてもらうね」
私よりも蘭ちゃんの方が薄着だったので蘭ちゃんには上着を羽織って貰った。少し肌寒いが朝までなら耐えられるだろう。
コナン「雪姉ちゃん、本当に平気?」
雪「平気だよ、コナン君も蘭ちゃんも心配性だな〜」
コナン(そりゃするだろう……)
防寒対策も出来た頃、頭上から聞き覚えるのある声が私達に呼びかけて来た。
阿笠「聞こえるかコナン君、阿笠じゃ」
コナン「聞こえるよ博士!」
私達に指示を出す為に来てくれた博士はゲームオーバーになる条件を教えてくれた。傷を負ったり警察に捕まるとアウトになってしまうと言う。
阿笠「今君達がいる場所はイーストエンドのホワイトチャペルち………」
コナン「? 博士、聞こえないよ!」
阿笠「i……da…………」
雪「博士?」
阿笠「………」
ドオォォォン
現在地を話す博士の声にノイズが走り最終的には聞こえなくなってしまった。その直後、私達のいた橋が崩壊し始めた。
雪「走って! 早く‼︎」
私の言葉を聞いた皆は走り出す。だが途中で菊川君が間に合わず橋から落ちた。
菊川「わぁ……‼︎」
ガシッ
コナン「……くっ‼︎」
雪「菊川君、手を出して引き上げるから!」
元太「手伝うぜコナン」
落ちた菊川君の手をギリギリで掴んだコナン君、私も急いで彼の元へ行き手を取る。元太君達も一緒に引き揚げてくれて一命を取り留めた。
菊川「はぁ、はぁ……」
雪「よ、良かった……」
蘭「危なかったね」
これは単純なゲームじゃない
反則行為は許されない
それがこの世界のルールだ