第8章 ベイカー街の亡霊〜プロローグ〜
ーー松田side
目暮警部達と共にゲームの管理室へと向かい中止する様に訴えに行った。
工藤「シンドラー社長、こちら警視庁の目暮警部です」
シン「警視庁? 警察が何の用だ」
目暮「一時、ゲームの中止をお願いします」
中止するようにお願いしてみたが、馬鹿馬鹿しいと受け入れては貰えなかった。その時、システムに異常が出たらしく制御が出来ないと慌ただしくなった。
阿笠「ちょっと失礼」
そう言い博士はパソコンを操作し始める。すると子供達の様子を映したモニターに雪や坊主達が映し出された。
小五郎「蘭、お前まで何やってんだ」
画面を見てツッコミを入れる小五郎さんを横目に俺と萩原は雪が映っているモニターを見る。
萩原「……我らのお姫様は無茶するねー」
松田「……戻ったら説教だ」
萩原「そうだね、皆で説教だね」
早く戻って来いと画面を見つめていた時だった。
『我が名は、ノアズアーク』
ゲームの管理室や会場に響き渡る声
『我が名はノアズアーク
ゲームはもう止められない体感シュミレーションゲーム、コクーンは僕が占拠した』
それは子供の声で放たれた言葉だった。目暮警部はノアズアークについてシンドラー社長に問う。だが、動揺しているのか反応がない。その姿を見てか工藤先生が代わりに説明しだす。
工藤「確か1年で人間の5年分成長する人工頭脳ですね」
シン「そうだ……2年前、私が息子同然に可愛がっていたヒロキが完成させた。だから今は……ヒロキと同じ年齢だ」
そんな子供に造れるのかと驚きを隠せない俺達に対し、工藤先生は冷静にノアズアークに何が目的かと聞いた。
『我が目的は日本という国のリセットだ』
ーー貴方side
目を開けるとゲームの世界に来ていた。周りには私を含めた50人の子供達。コナン君と合流し次の指示を待っていると
蘭「雪、コナン君」
雪「えっ、蘭ちゃん」
コナン「お前らまで……」
元太「ここまで来るのに苦労したぜ」
現れたのは蘭と少年探偵団達、こんな時にとは思ったが全員で遊べるのは少しワクワクしてしまう。
雪「哀ちゃん、どうしたの?」
哀「ゲームに視覚、聴覚、触覚……五感全てを支配されてるって思うとね」
雪「そ、そっか……あはは」
支配されていると言われるとさっきまでワクワクしていた私や少年探偵団達は苦笑い。