第5章 動き始めた歯車
ーーー貴方side
11月6日、私はヒロさんと一緒に父と兄が眠るお墓へと向かっていた。到着すると既に松田さん達がお墓の前に揃っている。
松田「お、来たな」
雪「お待たせしました」
萩原「大丈夫、俺達も今きた所だよー」
お父さん、お兄ちゃん……
今日は一日早いけど、天国で元気?
お墓の前でしゃがみ込み手を合わせる。松田さん達も私の後ろで同じように手を合わせていた。伝えたい事を心の中で言い終わり立ち上がる。
雪「皆さん、毎年ありがとうございます」
萩原「いーのいーの、俺達も来たいから」
伊達「大事な仲間だしな」
お礼を言うと5人は気にしなくて良いと言ってくれた。墓参りも終わりご飯に行く事になったが、伊達さんは予定があるらしく先に帰って行った。
松田「彼女だな班長は」
雪「あ、ナタリーさんでしたっけ?」
萩原「そうそう! 良いよね〜彼女持ちって」
雪「恋人か〜……羨ましい」
4人「「えっ!?」」
目を見開いて驚く4人にどうしたのかと聞こうとしたが萩原さんが先に口を開いた。
萩原「雪ちゃん、今度デートしない?」
雪「で、デート⁉︎」
松田「はぁ⁉︎ 俺とだろ?」
諸伏「お前ら、隼斗達の前で何言ってるんだ……」
急なデートの誘いに戸惑う私の隣に降谷さんが来てこっそりと
降谷「こいつらより僕とデートしないか?」
雪「ふ、降谷さん?」
降谷「後、僕の事は名前で呼んでくれ」
囁かれながら誘われて恥ずかしい私に、名前で呼んでと言ってくる。
雪「ふ……零さん」
降谷「2人の時はそう呼んでくれ」
満足そうにする降谷さん……零さんに3人が気付いたのか噛み付いてきた。
諸伏「ちょっとゼロ、抜け駆けは駄目だよ」
萩原「そうだよ! 俺も名前で呼んで!」
松田「俺も名前で呼べ」
圧倒された私は松田さんと萩原さんの事を名前で呼ぶ事に。伊達さんについても呼んで大丈夫だろうと言うので次に会ったら航さんと言ってみるつもりだ。
結局、私達はそれぞれ解散。私はヒロさんと一緒の家にいるのが恥ずかしかったので、阿笠博士の家に泊まりました。
ーーオマケ
天国で雪達を見ていた父と兄
守沢「萩原達……絶対に許さん」
隼斗「結局惚れてんじゃんか! てか墓前で誘うなし!」
守沢「雪、あいつらは危険だー!」
ゴゴゴゴゴ……
天使「えっ何⁉︎ こ、怖っ!」