第5章 動き始めた歯車
ーー貴方side
家に帰った私とヒロさんは夕ご飯を食べ今日あった事を話す。食べ終わった食器を流しへ置きテーブルへと戻る途中カレンダーが目に入った。
来週は11月7日、父と兄が殉職した日。
雪(……この日はコナン君達と遊ぶんだった)
コナン君との約束を思い出しリビングでくつろぐヒロに声を掛けた。
雪「ヒロさん、来週なんですけど6日に御墓参りに行ってきます」
諸伏「……どうしたんだい?」
雪「実はコナン君達と遊ぶ予定を入れてしまって……」
毎年、兄の友人である松田さん達5人と一緒にいく御墓参り。何故、今回は忘れてしまったのだろう……
諸伏「じゃあ6日に行こうか、松田達にも連絡しておく」
雪「良いんですか?」
諸伏「あぁ、雪と一緒に皆行きたいからね」
ヒロさんはすんなり受け入れ携帯を開き皆にメールを送信する。
雪「命日に遊ぶ約束して……ごめんなさい」
申し訳ない気持ちで謝るとヒロさんは、私に近づきポンっと頭に手を置いた。
諸伏「親父さんや隼斗はそんな事気にしない、寧ろ楽しんで来いって言ってくれるさ」
だから大丈夫と優しく頭を撫でてかれた。
諸伏「松田達も気にしないから謝らなくて良いんだ」
雪「はい……」
諸伏「……コナン君達とは何をするんだい?」
話題を替えて遊ぶ予定を聞いてきたヒロさん。いつまでも落ち込むのも良くないと私も切り替えて話し出す。
雪「えっと、公園で遊んでから近くのお店でご飯の予定です」
諸伏「それは良いな」
雪「久々に子供達に会うのでお菓子を持っていこうかなって……」
来週の予定を一通り話してたらいつの間にか時間は21時を回っていた。
諸伏「もうこんな時間か、お風呂入っておいで」
雪「ヒロさんが先でも……」
諸伏「俺は後で入るから、それとも一緒に入る?」
雪「〜〜っ! 先に入りますっ!」
軽く揶揄われた私は顔を真っ赤にしてその場から立ち去った。
次の11月7日が……
私の運命を左右する事になるとは誰も知らない
止まったの歯車は、どちらに動くかを