第48章 忍び寄る影〜前編〜
ーー貴方side
トンッ
雪「えっ、壁……い、いや……!」
「……」
ガシッ
「!?」
?「何してるんですか」
背中が壁にぶつかり逃げ場を失った私に男性は手を伸ばす。私は怖くなり目を瞑っていると伸びた手は私に触れることはなく、聞き慣れた声が聞こえて目をゆっくりと開けた。
雪「あ……安室、さん」
安室「時間になっても来ないんで探しに来てみれば……彼女に何か御用ですか?」
「……⁉︎」
ダッ
安室「あ、待て!」
コナン「安室さん!」
私と男性の間に入ったのは安室さん。男性に何の用かと質問すると安室さんの手を振り解き逃げ出し、追い掛けようとするとコナン君達がやって来た。
コナン「雪姉ちゃん無事⁈」
雪「う、うん」
コナン「なら良かった。今、元太達に追わせてるんだ。僕も行くね!」
そう言うとコナン君は嵐のように去っていった。あの男性が何故、あんな事をしたのかは分からないが私は恐怖から解放され足の力が抜けていく。
安室「……っと、大丈夫か」
雪「大丈夫、です」
安室「すまない、風見達には注意するように言っていたんだが……」
雪「私も注意不足でしたから」
私を受け止め注意不足だったと謝る安室さんに、気にしないで下さいと言いお礼を言った。
安室「それにしても彼は一体……」
雪「安室さん、あの男性はーーです。多分ですけどね」
安室「そうなのか?」
私は昨日言いそびれた事を安室さんに話す。だから悪い人では無いと説明した。
雪「何故、こんな事をしたのかは分かりませんが……」
安室「……それなら、きっとコナン君が解き明かしてくれるだろう」
雪「そうですね。じゃあ、ポアロで待ってましょうか」