第47章 落ち着かないキャンプ
ーー松田side
雪は小さく頷き、始めはキスされた事に頭が追いつかず、しかも俺達が来た事にも驚いて逃げてしまい今に至ると話す。
雪「すみません……初めてで……」
松田「あー、お前これがファーストキスじゃないぞ」
雪「……えっ?」
そう、雪にとってのファーストキスは降谷では無い。
松田「……多分、俺だ」
雪「い、いつですか⁈」
松田「入院してた時」
そう聞かれて俺は以前、雪が狙撃されて意識不明で入院した時にしたと話した。降谷の件で隠す必要も無くなったからだ。話終わり雪の顔を見ると声を掛けた時よりも顔が真っ赤になっていた。
雪「そ、それはノーカンです!」
松田「降谷は良くて俺はダメなのかよ。俺が初めてなのに」
雪「は、はじ……覚えてないからダメです!///」
顔を真っ赤にして可愛いが、降谷は良くて俺はダメと言われると少しムッとしてしまっ。
松田「なあ」
雪「はい、何でしょう?」
松田「お前、降谷にキスされてどう思った」
雪「え?」
雪は目を丸くして突然どうしたのかという顔で見てくる。
雪「どうって……」
松田「キスされて嫌だったか?」
雪「分からないです……」
戸惑う雪はそう言って俯いてしまったが、ゆっくりと顔を上げて俺がしたキスについて聞いてきた。
雪「陣平さんは……」
松田「?」
雪「陣平さんは……嫌じゃ無かったんですか、その……き、キスして……」
照れた顔をしながら聞いてきた雪を見て俺はため息を吐く。
松田「お前な……嫌だったらキスなんてしねだろ」
雪「……あ、そ、そうですね」
松田「ハッキリ言わねえと分かんねえか?」
雪「……えっ、あの」
手を雪の頬へと伸ばす。その行動にまたキスをされるのではと慌て出す雪。それが可愛いし可笑しくて笑ってしまった。
松田「しねえよ、今は」
雪「えっ」
松田「して欲しいならするけど?」
雪「〜〜っ結構です!///」
そう叫ぶと雪は立ち上がってコテージへと歩き始めた。俺もその後に続き、雪が見つかったと連絡を入れた。
松田「おい、待てよ」
雪「……ファーストキスも奪った人なんか待ちません!」
松田「ったく……ノーカンじゃ無かったのかよ」
そんなやり取りをしながら雪と2人、コテージへと戻るのだった。
松田(少しは意識して貰えたか?)