第47章 落ち着かないキャンプ
ーー松田side
降谷が雪と2人で出掛けた事に気付き、萩原と諸伏、班長の4人で後を追う事にした俺達。やっと2人を見つけたと思ったが、雪が何故か走って何処かに行ってしまった。
松田「雪はどうしたんだ?」
降谷「……」
諸伏「……ゼロ、雪と何かあったのか?」
降谷「……し……た」
降谷に何があったのか聞くと小さい声で何かを応えてた。聞こえなかったのでもう一度聞くととんでもない応えが返ってきた。
降谷「彼女に……キスをした」
全員「「……は?」」
降谷「……」
全員「「はぁぁぁぁぁぁぁ⁈」」
彼女、つまり雪にキスをしたと言った降谷。一瞬全員が目を丸くしたがすぐに我に返りどういう事だと問い詰める。
降谷「……雪に会ったのが久々で、しかも何でもさると言われて……」
気持ちが抑えられなかったと話す降谷。普段とは違う行動に俺達は再び驚いた。
諸伏「……まあ、起きてしまった事は仕方ない」
萩原「いやいや、ダメでしょ!」
諸伏「でも無かった事にはもう出来ないし、今は雪を探さなきゃ」
そう言うと諸伏は雪が走った方へと歩き出す。時刻は夕方前、いくらキャンプ烝でも暗くなる前に見付けないと危ないという訳で手分けして探す事に。
諸伏「見つかったら連絡して」
松田・萩原・伊達「「おう」」
諸伏「ゼロはコテージで待機。後で雪と改めて話す事」
降谷「……ああ」
諸伏「あ、それから……」
探し始めようとした時、諸伏が足を止めて俺達に振り返る。
諸伏「ゼロがあんな事したし……俺も告白、しても良いよね?」
全員「「!?」」
諸伏「じや、俺はこっちに行くね」
こうして雪の捜索が始まった。
最初に見つけたのは俺だった。雪は湖の近くで1人しゃがみ込んでいた。
松田「雪」
雪「っ!……じ、陣平、さん⁈」
松田「……」
声を掛けると雪は俺の方を見てくれたが、顔が赤くなっていた。
松田「何赤くしてんだよ」
雪「えっ⁉︎……あ、こ、これは……暑くて‼︎」
松田「はぁ……」
何があったか知っている俺に対し雪は無理な言い訳をする。俺は雪の隣に座り頭を撫で、何があったかかもう知っていると話し後で降谷と話せと伝える。
松田「あいつも悪気があった訳じゃねえからさ」
雪「……はい」
松田「突然で驚いたんだろ?」
雪「……(コクリ)」