第46章 彼女への想い
ーー貴方side
何気ない会話をし商品を受け取る。その際、安室さんが私にこっそりと声を掛けてきた。
安室「あいつらも良いが、たまには僕とも一緒に休憩してくれ」
雪「〜〜っ⁉︎」
安室「ありがとうございました」
こっそり言われた事にドキドキする私だったが、安室さんはいつも通りの態度。私は返事を返す事が出来ずに会釈だけしてお店を後にした。
雪(き、気持ち切り替えよう……よし、急いで戻らなくちゃ!)
ーーコナンside
雪が飲み物を買いに立ち去った頃、俺は松田刑事と萩原刑事から昨夜の事を聞いていた。飛び出して行った後、1人で泣いていた事や今回の件は心にダメージを受けているんじゃないかと。
萩原「彼女はそれを見せない様にしてるんだろうけどね」
コナン「分かるんだね」
松田「まあ、ガキの時から一緒にいるからな」
萩原「君も昨日の事があって遊んでいたんだろう?」
萩原刑事にそう言われ小さく頷く。確かに昨日の雪は兄の話になった瞬間、怒りや悲しみに満ちた表情をしていた。俺は飛び出して行きたかったがタイミングが無かった為、止める事も追い掛ける事も出来なかった。だから今日、気分転換になればと思い誘ったのだ。
コナン「雪姉ちゃんにはお世話になってるから……」
松田「ふーん」
ワシャワシャ
松田「ま、良いんじゃねえの」
そう言って頭を撫でてきた松田刑事。萩原刑事は隣でクスクスと笑っていた。きっと雪を気にしてくれた事への感謝なのだろう。
コナン(気にするに決まってる。だって俺はあいつが……)
好きなのだから。