第4章 護りたい存在
ーーー降谷side
降谷「君は、こんな所で何をしてたんだい?」
動揺がバレないように話題を変える。少女はあっ!と思い出したように僕に説明してきた。
?「お兄ちゃんを待ってるの!」
降谷「お兄さんがいるんだね」
?「うん! 今日ね学校お休みだから!」
成る程、待ち合わせか。
?「お兄ちゃんね、将来は警察官なんだよ〜」
降谷「そうなのか?」
?「うん! 今は学校でお勉強中なんだよ」
つまり、僕と同じで警察学校の生徒という事か。一体、誰なんだ?
降谷「君のお兄さんは……」
?「あ〜、いたいた!」
少女に名前を聞こうとすると後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
?「あ、お兄ちゃん!」
隼斗「待たせて悪い……って降谷?」
降谷「守沢?」
現れたのは守沢隼斗。最近、松田と萩原に紹介された知り合いだ。そうか、守沢の妹だったのか。
隼斗「雪、知り合いだったのか?」
雪「さっき知り合った! 」
そうか、と返事した守沢は僕に少女を紹介する。
隼斗「こいつは俺の妹の雪。今度、皆に紹介するつもりだった可愛い妹だ!」
雪「雪です、兄がお世話になっています!」
紹介したい人がいると前に言ってのは妹の事だったのか。礼儀正しくて可愛い子だな。
降谷「僕は降谷零だ、よろしく」
隼斗「どうだ? 俺の妹は可愛いだろ?」
降谷「可愛いな」
満足そうにする守沢、妹が大好きなんだなと思う。そう言えば萩原が守沢は妹大好き君だからと。
雪「お兄ちゃん聞いて! 降谷さんね、私の目を綺麗って言ってくれたの!」
目をキラキラさせて雪は守沢に僕の言った台詞を教えていた。
雪「私の目を綺麗って言ってくれた降谷さんのこと好きになった!」
雪の言う好きは、優しい人だからと言う意味だろう。それでも嬉しい。
隼斗「……口説いたの?」
降谷「ち、違う!……綺麗とは言ったが」
隼斗「……雪〜ちょっと先に行っててくれ」
雪「? うん、分かった!」
降谷「じゃあ僕もそろそろ……」
雪を先に行かせた守沢は僕に話があると言って引き止めた。
隼斗「雪の瞳、綺麗だだたか?」
降谷「? そうだな、彼女の見た目にピッタリで綺麗だと思うが」
隼斗「ふーん……そうか〜」
守沢は僕を楽何か楽しむようなニヤニヤした顔で見てくる。