第43章 ゾンビに囲まれた別荘〜事件発生〜
ーーコナンside
服部「ほんで、弟さん亡くなってからどれくらいやったん」
内東「半日くらいだと警察は言っていたよ、ただ……」
烝治さんの爪には引っ掻いたような跡が残っていたが、部屋のどこにもその痕跡は見当たらなかったという。そして更に、運転が出来るのは亡くなった烝治さんと原脇さんのみだと話した。
服部「あかん、これじゃあ警察呼びに行かれへんやんけ」
和葉「え、バイクで山降りればええやんか」
服部「俺のバイク、ガソリンがもう殆ど無いねん」
どうやらガス欠で呼びたくても呼べない状況。蘭が携帯で警察を呼ぼうと提案したが、ここは圏外で連絡は出来ないので小五郎の叔父さんの体調が良くなるのを待つ事になった。
コナン「ところで、監督さんの弟と作っていた映画はどうなったの?」
江尻「完成しなかった、それに映像もどっかにいっちゃった。まあ、その映像が見つかれば原脇君の自殺の謎も分かるかもね」
どういう意味かと理亜さん達が聞くが、思い違いかも知れないから警察が来てから話すと言い、この場は一時解散となった。服部や蘭達と部屋を出て行こうとした時、雪が映画の道具が気になるようで見つめているのに気付いた。
コナン「雪姉ちゃん、どうしたの?」
雪「あ、えっと……魔剣の他にも武器があるんだな〜って」
二宮「一応、拳銃も出てくるけど……これはオモチャでBB弾が出るくらいだよ」
二宮さんは拳銃や小型ナイフを取り出してオモチャである事を教えてくれた。雪は納得したのか俺と一緒に部屋を後にし叔父さんがいる部屋へと歩き始める。
雪「外も雨でなんか嫌な感じだね」
コナン「急にどうしたの」
雪「うーん、なんか嫌な予感がするんだよね」
腕を組んだ雪は何に対して嫌な予感なのか分からず悩んでいた。
コナン「ま、何かあっても俺が守ってやるよ」
雪「あはは、それは心強いな〜」
コナン「……馬鹿にしてるだろ」
雪「そんな事ないよ、頼りにしてるよ新一」
コナン「お、おう……///」
本当の名前を呼ばれで思わずドキッとした俺は雪の一歩前を歩き顔を見せないようにして歩いた。
コナン(突然、名前なんて呼ぶなよ……ったく)