第43章 ゾンビに囲まれた別荘〜事件発生〜
ーー貴方side
理亜「その毒、誰かに飲まされたって事はないの?」
服部「それはないと思うで、飲んでる動画がバッチリ残ってるからな」
録画された動画を全員で見てみる事になりモニターの前へと集まる。そして再生された映像はまず毒をペットボトルに入れるシーンから始まった。スマホは初めタバコの箱に立て掛けて撮影したらしい。
服部「んで、毒を飲んで苦しみだした原脇さんは携帯に近付き……」
バタン
蘭・和葉「「ひっ!」」
ガシッ
雪「ふ、2人共……」
服部「倒れながら携帯をブラックアウトにさせたちゅーわけや」
映像と服部君の解説が終わる頃には両腕を蘭ちゃんと和葉ちゃんに掴まれており身動きが取れずにいた。
蘭「雪は平気なの?」
和葉「せやせや、怖いやん!」
雪「平気だよ、少し慣れちゃったし」
和葉「雪ちゃん、頼もしすぎるわ……」
コナン君と事件に遭遇している内に少しだけ耐性が出来てしまったので驚きと恐怖は多少なくなった。それにこんなに怖がる2人を見ていると自分がしっかりしなきゃと思い怖さなんて無くなっていたのだ。
内東「なんでこんな映像を……」
服部「そら分からんが自殺したのは間違いないで、メモが残ってたしな」
原脇さんの携帯を操作しながら、その宛先は内東烝治さんという人物にメモで気色悪い文章が書かれていたという。
服部「死霊の葬列って書いてあったんや、原脇さんが持ってた封筒の中身もそれやった」
携帯と封筒の中の紙に書かれていた文字が同じであり、私は映画のサブタイトルではないのかと言った。
コナン「ねえどうやってサブタイトル決めてたの?」
内東「ああそれは、プロデューサーの仕事だからって……」
毎回1人で決めてからスタッフの前で封筒を開封していたと話す。一度、二宮さんが封筒の中身を見てしまった事があったのだが、原脇さんは激怒しサブタイトルを考え直したという。
服部「ほな、このメモは原脇さんが書いたんかもな」
どうやら封筒は厚紙で出来ているようで光に当てても透けて見えないらしい。
雪「ところで、そのメモの宛名の人って誰なんですか?」