第41章 緋色の弾丸〜終着駅まで後5分〜
ーー貴方side
コナン『いっけえええええ‼︎』
そしてサッカーボールを先頭車両の前に展開し急激な減速を始めるリニア。先頭車両から後方へと火花を上げて壊れ始める車両をコナン君が走り、私達の元へと掛けてくる。
雪「コナン君‼︎」
バァァァァン‼︎
何とか手を掴み私達の車両へと引っ張る。その瞬間、凄まじい音と共にリニアは空へと上がりWSGのスタジアムへと前方の車両は突っ込んだ。
ーー降谷side
新幹線ぎ芝浜駅に着いた時、リニアは大きな揺れと弾みでWSGのスタジアムへと突っ込んだ。
蘭「そん、な……」
灰原「……」
蘭さん達を含めた乗客は目の前のスタジアムに突っ込んだリニアに言葉を無くしていた。スタジアムが見える窓へ近付き崩れていくスタジアムを何も言えずに見ていた。
安室「嘘……だろ」
石岡「モニターが復活したわ!」
安室「っ⁈……ちょっと失礼‼︎」
モニターが復活と言われ近場のモニターを操作し雪達の無事を知る為に。それは新幹線に乗る誰もがそう思ったようで次々にモニターをタップし雪達を探す。
灰原「いたわ……っ⁈」
蘭「……ゆ、き……コナン君……」
安室「……」
映し出されたのは座席に座る雪達。だが全員俯いており、雪の後頭部からは血が流れていた。乗客も動かない姿に言葉を無くし車内は暗い雰囲気に包まれていた。
蘭「3人共、お願いだから返事して!」
灰原「江戸川君、雪お姉さん‼︎」
安室「雪、聞こえるか!」
返事をしてくれと探偵バッジに何度も叫ぶ僕達。暫くするとノイズは酷いがコナン君の声が聞こえて来た。
コナン「……ばら、灰原。蘭姉ちゃんに安室さんも安心して全員無事だよ」
コナン君がそう言った瞬間、画面には笑顔を見せる3人の姿が映る。そして安心したのか蘭さん達を含めた乗客は良かったと歓声を上げた。
安室(良かった……本当に)
無事が確認出来、安心して座席に力尽きたように座り込む。するとヒロから犯人を捕まえたと連絡が入っていた事に気づき、こちらも無事に解決したと連絡した。