第38章 緋色の弾丸〜トラブルと誘拐〜
ーー貴方side
ブーブー
コナン君のスマホが鳴り電話に出でると何やら真剣な顔で頷いていた。
雪「先に行ってるね、皆待ってるみたいだから早く来るんだよ」
邪魔しちゃ悪いと思い、私はコナン君を残し皆の所へ向かった。
雪(昴さんかジョディさんかな、どちらにせよ今は邪魔しないでおこう)
私は小走りで蘭ちゃん達の元へと向かった。
ーーコナンside
電話の主は昴さんからだった。現在、名古屋駅にいる昴さんは俺に頼みたい事があり連絡したらしい。
沖矢『…………という事だ』
コナン「分かった、万一の時はそうする」
電話越しに頷いていると、大事な電話だと気付いた雪は先に行くと言って蘭達の元へと去って行った。
沖矢『彼女もやはり来たのか』
コナン「まあね、それより頼みたい事って?」
沖矢『ああ、君に頼まれていた事だが……』
俺が昴さんに頼んでいた情報について分かった事を話しだす。それは15年前の犯人、石原誠のその後がどうなったかを調べてもらっていた。どうやら逮捕後、刑務所内で自殺をしておりその時のFBI長官はアラン会長。そして犯人の石原誠は無罪を主張していたがそれはほぼ無かったらしい。
沖矢『石原には奥さんと娘がいたようで今は日本にいる。名前は……』
コナン「……分かった、叔父さんが名簿を持ってるだろうから」
確認してくると言い一度電話を切った。急いで叔父さんの元へ行きポケットからはみ出ていた名簿一覧を抜き取った。その時、アラン会長が俺達に合流し乗車する全員が揃った。バレないように柱の影で名簿を見ていた俺は昴さんへと電話を掛ける。
沖矢『で、どうだった』
コナン「名簿には無かったよ」
沖矢『そうか……承認保護プログラムで名前を変えた可能性があるな』
犯人なのに何故変える必要が?、と聞くと司法取引で身の安全を守る為ならば適応されると教えてくれた。承認保護プログラムが石原誠の家族が対象になったか調べて貰おうと頼んでみた。
沖矢『FBIでやっていたら分かるが、USMSだと少し時間がかかる』
2つの組織は仲が悪いらしく情報を引き出すには時間が掛かるので分かり次第連絡を入れてもらう事になった。