第36章 緋色の弾丸〜15年前の事件〜
ーーコナンside
蘭達と別れて俺と雪は赤い車へと近づく。すると運転席の窓が開き中から昴さんが声を掛けてきた。
沖矢「良ければ、これからドライブに行きませんか?」
コナン「うん、いいよ」
雪「私も良いんですか?」
沖矢「勿論、家の近くまで送りますから」
こうして俺達は昴さんの車に乗りドライブへと走り出した。暫く走った後、俺は今回の事件の事で呼ばれたのだと思い話し始めた。
コナン「WSGのスポンサー、これが今回の共通点だよね。15年前、アメリカでも同じ事件があったよね」
沖矢「流石だな」
ーー貴方side
コナン君と共に昴さん、もとい赤井秀一さんの車に乗って暫く経った頃、15年前の事件と今回の事件は関わりがあるのではと話す。
コナン「今だってFBIが
僕達を着けているみたいだし」
そう言われ後部座席に座っていた私は振り返る。コナン君の言う通り、白い車が後を追ってきていた。
雪(流石コナン君……よく見てる)
そんな事を思いながら、昨日の夜に零さんが見せてくれた事を思い出しながらコナン君の話しを聞いた。
それは15年前、アメリカでWSGのスポンサートップの3人が拉致された事件。1人目は菓子メーカー、2人目は財閥のトップ、3人目は自動車メーカーのトップの3人がそれぞれ別の地域で拉致されており捜査はFBIが行う事になった。だが捜査の途中、自力で逃げ出した3人目の被害者が駅で射殺された。その後、拉致されていた残り2人は無事に見つかったが犯人については何も言わなかったらしい。
沖矢「犯人は日本人の石原誠だ。だがFBIに逮捕された彼は容疑を否定した」
昴さんは付け足すように犯人が日本人だと言う事と、その事件で拉致されたスポンサーがWSG参加を辞退し非難されていたと話した。
コナン「テロに屈した人には厳しかなね。あ、後その当時のFBI長官がこの人なんだけど」
スマホを操作して映し出したのはWSGの会長を務めるアラン・マッケンジー。彼はもうすぐ日本に到着すると話すコナン君。
雪「気になるの?」
コナン「うん、11年前にも似た事件があって」
今から11年前にも似たような事件があったらしく、その時の犯人は模倣犯として被害が出る前に逮捕され、その時のFBI長官もアランさんだったと話した。