第36章 緋色の弾丸〜15年前の事件〜
ーーコナンside
パーティーの翌日、俺達は園子に呼ばれて阿笠博士の家に来ていた。蘭や雪に探偵団が集まると、まずテーブルに沢山の仮面ヤイバーグッズを広げた。
元太「すげー、仮面ヤイバーだ!」
光彦「本当に良いんですか?」
園子「パパを見つけてくれたお礼よ」
歩美「やったー!」
感謝の形として大好きなグッズをプレゼントした園子。俺や灰原はあまり興味がないが元太達が喜んでいるし良いだろう。
園子「それともう一つ……じゃーん!」
鞄から取り出したのは綺麗に包まれた手紙らしき物。
園子「今話題の真空超電導リニアのプラチナチケットでござあまーす!」
元太「やるな園子様!」
光彦「ありがとうございます」
大喜びの元太達、乗れる事が嬉しいのだろう。俺も内心喜んでいた。
園子「喜ぶのはまた早いわよ子供達、このチケットは6枚だけなの」
そう言われ光彦が人数を数え始める。全員で9人、3人は乗れないという事だ。
雪「あ、私は抜いて良いよ」
蘭「雪も行きたいんじゃ……」
雪「実はもう乗れるんだ」
そう言って雪は鞄からチケットを取り出した。蘭が当たったのかと聞くと鈴木会長が安室さんにお礼として渡してくれたと話した。
雪「皆には悪いから黙ってたの、ごめんね?」
歩美「いいよー」
元太「言ってくれた方が助かったぜ」
光彦「ライバルが減りますしね」
そうして雪を抜いた8人でチケットを取り合う事になったが、博士は平等に取り合うために除外されクイズ担当となった。結果、園子と博士以外の6人がチケットを獲得した。
雪「良かったね」
コナン「まあな、てか雪は決まってたら早く言えよな」
雪「あはは、ごめん」
雪は昨日貰ったばかりだから連絡し忘れたと小さく笑いながら謝った。気付けば時刻は夕方、そろそろ帰ろうと家を出ると見覚えのある赤い車が博士の家の側に止まっていた。
コナン「あ、雪姉ちゃんと大事な約束があったんだ」
雪「約束?……ああ、うん、あったね!」
少し驚いた顔の雪だったが、俺の言葉で何かを察したのか話を合わせてくれた。
蘭「分かった、早めに帰ってきてね」
園子「あんまり雪を振り回すんじゃないわよ〜」
子供達「「じゃーな/ばいばい/では」」