第36章 緋色の弾丸〜15年前の事件〜
ーー貴方side
すると零さんはスマホを触り画面を見せてきた。それはアメリカのニュース記事、15年前に起きた事件が書かれていた。
雪「なんだが似てますね、今回の事件と」
降谷「ああ、もう少し詳しく調べる予定だ……と、そうだった」
ふと何かを思い出し私に1枚の手紙を渡してきた零さん。受け取った私に中身を見てみろと言われたので確認する。
雪「リニアのプラチナチケット」
降谷「帰り際、鈴木会長から貰ったんだ。見つけてくれたお礼らしい」
良ければ行くか?、と聞かれ私はすぐに頷いた。せっかくのお礼を無駄にしたくは無いし、何より真空超電導リニアに興味があったからだ。
諸伏「良かったね雪」
雪「はい、ありがとうございます!」
降谷「当時まで大事に持って置くと良い」
確かにと頷いた私は部屋に置いて来ると伝えて席を立った。コナン君達は貰えているのだろうか、もし貰えていたら一緒に乗りたい、そう思いながら部屋へと向かった。
ーー降谷side
雪が席を立って部屋を戻るのを確認した後、ヒロが真剣なな顔で口を開いた。
諸伏「ゼロは今回の事件、どう思う?」
降谷「そうだな、15年前の事件が今度は東京で起きる可能性があると考えている」
あくまでも可能性だと伝えた。アメリカの事件が日本で起きようとしてるなら止めなくてはならない。
降谷「それに恐らくだがFBIも絡んでくるだろう」
諸伏「それはそうだろうね……とりあえず俺の方でも調べて連絡する」
FBI、それは僕が嫌っている組織だ。日本にいる奴らは早く出て行って欲しいものだ、特に赤井秀一は。
諸伏「ゼロ、顔が怖いよ」
降谷「っ‼︎……すまない」
諸伏「そんな顔じゃ、雪に嫌われるぞ?」
降谷「なっ、それは困る……⁉︎」
雪「お待たせしまし……どうしました?」
雪に嫌われる、と言われ勢いよく立ち上がる。すると雪が席に戻ってきて不思議そうな顔をする。
降谷「な、何でもない……///」
雪「??」
諸伏「クスクス、さあご飯の続きをしようか」
顔を逸らした僕に小さく笑うヒロとハテナを頭に浮かべる雪。僕は雪の顔を見ないようにしてご飯を食べるのであった。