第4章 護りたい存在
ーーー諸伏side
降谷「君は……僕達に聞きたい事はないのか?」
雪「気になりますけど……私が聞いても良いのかなって」
諸伏「……」
確かにそうだ。潜入や組織については一般人には知られてはいけない。ましてや、友人だった隼斗の妹を俺は巻き込んでしまった。
諸伏「……話すよ、何もかも。」
降谷「いいのか?」
諸伏「彼女には助けられたからね」
彼女からは聞こうとはしないが、気になっているのは見て分かる。
諸伏「彼女には……聞いて欲しいんだ、俺達の事」
降谷「……」
降谷は暫く考えた後、場所を移動して話す事になった。
向かう場所は降谷の家。到着した俺達が玄関に向かうと何故か松田達3人がいた。
松田「遅えよ、お前ら」
降谷「……何故、ここにいる?」
萩原「雪ちゃんか来てくれってメールきたんだよ」
それを聞いて降谷は彼女に視線を向ける。
雪「詳しくは分かりませんが……警察の人がいた方が良いのかなと思って。松田さん達なら信頼も出来ますし」
そう言えば車で移動中、携帯を触っていたが松田達に連絡していたのか。
諸伏「まあ確かに……」
という訳で、降谷と俺は公安で組織に潜入していた事とライという奴がFBIだと言う事を松田達に話した。
雪「そんな事してたんですか……」
萩原「はー、これはまた凄い話だこと」
松田「お前ら危険な事し過ぎだろ……」
伊達「全く、お前2人は……」
様々な反応をされたが4人は俺達の事を心配してくれた。
伊達「それで、諸伏はこれからどうするんだ? 死んだ事になってるんだろ?」
雪「そうですよね、どうするんですか?」
今の俺、諸伏は死亡した事になっている。この姿で外を出歩くのは危険だ。
諸伏「偽名を使って生活するしかないかな」
松田「だろうな」
降谷「で、どんな偽名にするんだ」
偽名か……警察官だし桜は入れたいな。後は……
諸伏「……」
雪「……?」
何となく彼女の事を見つめる。不思議そうな顔で見つめ返される。何となく隼斗(はやと)の事を思い出したのだ。
諸伏「……桜井和人(さくらいかずと)にしようかな」
松田「良いんじゃね」
雪「カッコいい名前です!」
降谷「和人、か……」
降谷は何か気になった様だったが、偽名については決まった。だが問題は……