第33章 魔女の棲むお菓子の家〜事件と3人のパティシエ〜
ーーコナンside
森本「前田さんか藤野さんが店長を殺害したんじゃないかしら」
口を開いた森本さんは、それぞれに動機があると話した。前田さんは橋担さんに借金をしており、藤野さんは独立したいという事で揉めていたという。
藤野「それなら森本さんもそうでしょう!」
目暮「どういう事ですかな?」
森本さんは事件の直前、橋担さんと自分のお菓子パフォーマンスを辞めたくて揉めていたと藤野さんは話した。
コナン「雪、ちょっと室内を見て回るぞ」
雪「うん……桜井さん、良いですか?」
桜井「いいよ、行っておいで」
現場を荒らさないようにね、と言ってお繰り出してくれた桜井さんに俺と雪は頷き、こっそりと室内を探索した。
雪「……このお店、それぞれの厨房は仕切りがあるね」
コナン「ああ、3人共犯行は可能って事になるな……」
そんな俺達を他所に3人はそれぞれの行動が怪しいと疑いあっていた。
ーー諸伏side
雪が事件の解決にこんなに積極的になるとは思わなかった。そして室内を見て回りたいと言った雪達に俺は笑顔で見送る。
桜井(さて……俺は見守らせて貰おうかな)
立場上、出しゃばるのは良くないので雪達にこの場を任せる。勿論、松田達の事も頼りにしているが。
桜井(きっとコナン君と雪がこの事件を解決するだろう)
そんな気がした俺はこっそりと捜査を始めた2人の姿を眺めるのであった。
ーー貴方side
コナン君と捜査を始めて数分、藤野さんのブースのケーキが乗ったトレイに目が入った。そこには殆どケーキが置かれておらず人気なのだと改めて理解する。
雪「あ、ウッドチョコは残ってるんだ……」
先程コナン君に届けたケーキと同じ物が残っていると気付き近付く。やはりプロが作ると綺麗だなと感心しているとトレイに何かが落ちていた。
雪「……木屑かな、これ」
コナン「そうみたいだが、何でここに」
どうしてトレイに木屑があるのだろうと考えていると陣平さん達が凶器探しから帰ってきた。
萩原「目暮警部、凶器らしい物は何処にもありませんでした」
どうやら見つかっていないようで困ってる様子。すると園子が、凶器は食べて失くなったのではと推理し始めた。
園子「だってここはお菓子の家よ、凶器がお菓子だって不思議じゃ無いわ」
前田「凶器になったお菓子なんて誰が食べるんだ」