第32章 魔女の棲むお菓子の家〜プロローグ〜
ーー貴方side
桜井さんとケーキやタルトに紅茶を用意した後、空いている席へと座る。私は前田剛さんが作ったケーキを口に運んだ。
雪「ん〜クリームが甘すぎず、スポンジもふわふわ♪」
桜井「このタルトも絶品だ、雪も一口どうだい?」
桜井さんも気に入ってくれたようで嬉しかった。一口どうぞと言われ、空いたお皿を用意したが何故か彼は私の口元にタルトを持ってきた。
桜井「はい、あーん」
雪「えっ、1人で食べれます///」
桜井「……ダメ?」
真っ直ぐ見つめられなが言われてしまうと何も言い返せなくなる。もう一度、あーんと言われ、私は桜井さんを見ないように目を閉じて口を開いた。
雪「あ、あーん……パクッ!」
桜井「ふふ、どうだい?」
雪「お、美味しい……です///」
味の感想を聞かれたが恥ずかし過ぎて味が全く分からなかった。落ち着くために自分の持ってきたケーキをどんどん食べて気を紛らわす。
雪(もう〜、なんでヒロさんはこんな事を……!///)
ケーキを食べながらチラリと桜井さんの方を見ると楽しそうに私を見ていた。暫く食べる事に集中していると桜井さんにクリームが付いてると言われた。
雪「どこですか?」
桜井「口元、取ってあげるyo……」
コナン「あれ……雪お姉さんに桜井さん⁈」
伸ばされた手が頬に触れた瞬間、名前を呼ばれでテーブルの端を見ればコナン君が何故か立っていた。
コナン「2人もお菓子食べにきたの?(何2人でいるんだよ)」
桜井「そう、デートしてるんだ(邪魔が入った……)」
雪「で、デートじゃなくて調査です!///」
そうなんだ、と応えたコナン君は桜井さんの方を見てニコニコしており桜井さんも返すように笑顔を見せていたが何処かパチパチしているようにも見えた。
蘭「コナンくーん……って雪!」
雪「蘭ちゃんも来てたんだ!」
蘭「雪は桜井さんと来てたんだね」
現れたのは蘭ちゃんで、園子ちゃんの誘いでコナン君と3人で来ていたらしい。出会ったのも何かの縁、という事でコナン君達と一緒に5人でイベントを楽しむ事になった。