第31章 銀翼の奇術師〜一度のチャンス〜
ーー貴方side
こうして着陸の準備は整った。クラップを引いた蘭が突然驚きどうしたのかと聞くと燃料が尽きたと雪が応えた。
コナン「やり直しは効かねえ、1発で決めるぜ」
雪「うん!」
ーー貴方side
そして内部無線が目前になった時、旗幟を上げて震える手でスラストレバーを目一杯引っ張った。滑走路に入りパトカーを何台か踏み潰してしまった。
新一「旗幟を下げろ!……逆噴射‼︎」
言われた通りに行動し、レバーに手を掛けようとすると蘭ちゃんが手を伸ばしてきた。
蘭「大丈夫、絶対に」
雪「……うん」
そして私達は力一杯レバーを引いた。飛行機は減速を始めたが止まる気配がない。
蘭「止まれ、止まれ!」
雪「止まって、止まれ……!」
止まる気配がなく焦る私達にコナン君が最後の指示をだした。
新一「ラダーペダルだ、右足でペダルを押せ‼︎」
私は右足でペダルを踏み込む、鉄塔のような物にぶつかり強い衝撃が襲った。だがそのお陰で何とかギリギリで飛行機は停止した。
飛行機が停止しコナン君が勢いよくコックピットに帰ってきた。
コナン「やったね、雪姉ちゃんに蘭姉ちゃん!」
雪「……コナン君」
コナン「雪? 蘭は……気を失ってるのか」
私は安心してフラフラ状態、蘭ちゃんは衝撃で気を失ったと伝えると、コナン君は私を抱きしめてきた。
コナン「よく頑張ったな」
雪「……うん、もうこんなのは二度とごめんだよ〜」
コナン「はは……」
こうして無事に着陸は成功し、私達は飛行機を降りた。