第20章 異次元の狙撃手〜狙撃対象〜
ーーコナンside
雪が世良のバイクを加速させて飛び込んだと、その時の状況を話していた。部屋に入ると連絡を受けていた蘭と園子がおり、雪はベッドで寝ていると教えてくれた。
萩原「身を挺して守ったんだね」
世良「ごめん……僕が守るって言ったのに」
眠る雪の頬に触れる萩原刑事と俯きながら小さく謝る世良。蘭と園子は責めないでと言って励ましていた。
世良「……犯人を許さない」
コナン「僕もだ。もうこんな事はさせない」
俺達はその場を後にし犯人の手掛かりを追う事にした
ーー松田side
夜も遅くなり小五郎の娘さん達には帰って貰った。世間では無差別だと騒ぎになっている、そうでは無いと分かっていても何があるか分からない。
松田「……無茶しやがって」
雪は本当に無茶する、命に関わるほどでは無かったみたいで良かったが。すると勢いよく病室の扉が開き見覚えのある3人が入ってきた。
諸伏「雪は無事⁉︎」
降谷「撃たれたと聞いたぞ‼︎」
伊達「お前らここ、病院だそ」
心配してきた3人、諸伏と降谷は少し気が動転している様子だ。萩原が今は眠ってるだけで大丈夫だと伝えた。
松田「お前ら、顔も出さずに今まで何やってたんだよ」
諸伏「捜査だよ、こっちでも色々と調べててね」
今回の狙撃事件で現在行方が分からない2人を捜査していたらしい。何か掴んでいるようで聞き出そうとしたが降谷にまだ不確定だからと言われてしまった。
降谷「コナン君を庇ったと聞いたが?」
萩原「そう、バイクから飛び降りて庇ったみたい」
諸伏「全く、雪は……ん?」
雪のベットに浅く腰掛け頭を撫でる諸伏は、ふと近くに置かれていた花束に気が付いた。
降谷「誰からだ? 蘭さん達か?」
萩原「いや、彼女達なら花瓶に入れるでしょ」
伊達「まあ、誰だか分からんが……」
とりあえず花瓶に入れるかと言って班長は部屋を後にした。花を生けた後、降谷達は捜査に戻ると良い部屋を出た。
諸伏「犯人、絶対に捕まえるぞ」
降谷「勿論だ」
伊達「当然だろ。こんな事した奴、さっさと捕まえるぞ」
扉の向こうから3人の声が微かに聞こえ、俺と萩原も捜査に戻ろうと言うと萩原に止められてしまった。