第135章 新しい生活
午前中は銀行に不動産屋にと忙しなく動いた。
おすすめされた不動産屋さんで即入居可のそこそこのセキュリティで、ポアロの近く。
ってなると、そんなにたくさんもなく、数部屋に絞られ早く決めれた。
本当は降谷さんがいつ来てもいいように2LDKの部屋がよかったのだけれど、月々の支払いを考えると少し難しかったから1LDKで妥協した。
あとは家具家電だ。
5年間でかなり貯金はしてきた。
風見さんにも驚かれながらそのお金を受け取り銀行に戻した。
揃えることはできるだろうが、やっぱり家電は誰かの助言がほしいと思い、私はポアロに向かった。
こんな時はやっぱり同性の梓さん。
彼女ならおすすめ家電とかよく知ってそうだし…それに、梓さんにも会いたい。
私はポアロの外から中の様子をうかがった。
あの外国人の襲撃あった日以来だ。
まう何ヶ月も梓さんには会ってない。
じーんとどこか胸が締め付けられた。
隙間から見える梓さんの横顔。
お客さんは今の時間いないようだった。
ふと梓さんが顔を上げ、私と目があった。
とたん、梓さんはお店を飛び出して私に手を広げ抱きついてきた。
「めぐみちゃんっ!!」
ぐっと、足に力を入れ梓さんを受け止めた。
「…梓さん。ただいま。」
「心配した!…うー…心配したんだから…!」
「ごめん。」
私もぎゅーっと強く抱きしめて、久しぶりの再会に涙を流した。
「安室さんから事件は解決したってのは聞いてたの。ただ、身の安全のため全部ゼロからスタートするって聞いて。」
「うん。今日の新しいお家契約してきたよ。身の回りが整ったらまたポアロで働かせてもらおうって思ってて。」
私たちはポアロに入りながら、そんな会話をつづけた。
「ごめんね、何も言えなくて。一人でずっとお店任せっきりにしてた。」
「めぐみちゃんは何も悪くないんでしょ?巻き込まれただけで。それを安室さんが解決した。」
指をピンと立て、梓さんににこにこ笑った。
「二人とも大変だったね、お疲れ様。」
「ありがとう、梓さん。」