第135章 新しい生活
昨日お布団にもぞもぞ入ってきた時からなんか嬉しそうにしてるな、と思っていた。
にこにこしてるし、話し方は安室さん?って思っちゃうくらい優しいし、さわやかだなーって。
「こうするのが1番やりやすかったんだ。今めぐみは住所も何も持たない状態だったから、僕の東京の本籍に一緒に入れてしまった方が手っ取り早くて。」
「…え…あー…え?」
頭が追いつかない。
降谷めぐみ…。
え?
降谷…降谷っ!?
「書類上は降谷めぐみだが、ポアロやみんなの前では夏目めぐみとして過ごしてもらうことになるけどね。僕はそのまま安室。」
「…んーー。…ん?」
書類を凝視する私に降谷さんは近づいてきて書類を持つ私の手に触れた。
「表向きは安室と夏目は恋人同士だけど、ここでは僕の奥さんってこと。」
ガバッと降谷さんの顔を見上げた。
「おっ…!くさん!?」
「上司からの提案だったんだ、上司の養子になるって手もあったんだけど、僕がそっちを選んだ。」
奥さん…奥さん……。
私が…?
「プロポーズしてないけど。今はとりあえず書類上だけだから。」
ずっと降谷さんが説明してくれてるけど、全然頭が働かなくて、理解が追いつかない。
「私が…降谷?」
「そうだよ。嫌だった?まぁ、住所や仕事が決まって色々落ち着いたらまた夏目で新しく作り直してもいいから。」
「やじゃ、ないです…。」
「え?」
「このまま…でいいです。」
じーーーっと見つめる『降谷めぐみ』の名前。
「おいで。」
手を広げ、微笑む降谷さんの腕の中にゆっくりと入ると、優しく抱きしめてくれた。