第135章 新しい生活
一人であわあわと慌てるローラを横目に私はのんびりと待たせてもらった。
「風見さんは怪我とかありませんでした?」
「…えぇ。平気です。」
風見さんのことだから怪我をしていたとしてもそう言いそうだからあまり信用できなかったけれど、今は普通に仕事ができている様なので、安心した。
「風見さんも本当にたくさんありがとうございました。」
「いえ、めぐみさんにはおそらくこれからも上司のことを色々頼むと思いますので。公安としてもめぐみさんには是非こちらの世界にいて欲しいのですよ。」
優しい表情で風見さんがそう言うので、私は笑ってしまった。
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しばらくすると、赤井さんは言葉通り、まるで本当にここの捜査員なんじゃないのかというくらい堂々と部屋に入ってきた。
「赤井さんっ!」
私は赤井さんに駆け寄った。
「よかったな、帰って来れて。」
「…はいっ!赤井さんがいっぱい助けてくれたって聞いて…本当に…いっぱい助けてくれてありがとう…赤井さん。」
「あぁ。何かあれば助けるって言っただろう。」
ふっと笑って赤井さんは私の頭を乱暴に撫でた。
そうやっていつも頭を撫でてくれる。
困った時は車で駆けつけてくれて、喧嘩しながらも降谷さんと協力してくれて、泣きたい時は胸をかしてくれた。
最初に異世界の人間だと気づいてくれたのも赤井さんだ。
あの時の『5年も一人で大変だったな』って言ってくれた言葉は私は多分一生忘れない。
「こっちの世界で暮らすことにしたので、これからも仲良くしてください。赤井さん。」
「あぁ。」
涙を拭い背の高い赤井さんを見上げ私は笑った。