第135章 新しい生活
「電話をかけてきても良いですか?」
「重要な内容でなければここでどうぞ。」
そういわれたので、お言葉に甘えて私は借りたスマホをタップした。
番号は赤井さん。
赤井さんと降谷さんの番号は登録せずに覚えてたから、今も記憶に残ってた。
『はい。』
出たのは沖矢さんの声だった。
「めぐみです。」
すると、すぐにピッと音がして赤井さんの声になった。
そんな簡単に戻せるんだと、博士の発明に驚いた。
『帰ってこれたんだな。』
「はい。赤井さんには…本当に色々……。」
今までのことを思い出して、声につまりながら話すと、『どこにいる?』と、聞かれた。
涙をぬぐい、私はしっかりしなきゃと鼻水をすすった。
「警視庁です。今帰ってきて…。赤井さんにお礼を言いたくて、また会えますか?」
『そちらに向かおう。』
「えっ?今から?ここに?いいのかな…。」
オロオロとしていると、風見さんが大丈夫だと頷いた。
『何度も捜査のためにそこには行ったんだ。かまわんだろ。待ってろ。』
「…はい。」
いつものように言うだけ言ってぷちっと電話を切られてしまった。
「…風見さん、降谷さんと赤井さんってもう仲良し?」
「だと思いますか?何度ここで降谷さんの振り上げた右手を止めたか…。」
はぁ…っとため息をはく風見さんにものすごく同情した。
禿げないと良いのだけれど…。
「じゃあ、降谷さんが帰ってくる前にお話し終わらせますね。」
「…あの人が来るんですか?」
私と風見さんが話をしていると、椅子に座ってパソコンをしていたローラさんが私を見て言った。
「赤井さんですか?…はい。」
ガタガタっとわかりやすく動揺しはじめたローラさん。
「あぁっ!」
ガチャンとカップを倒して焦っている。
「…?」
「…お化粧直し…っ。いやその前にここ拭かなきゃ…!…はやくしないと来ちゃうっ…」
私はローラさんの様子を見て、まさかと風見さんに視線を向けると風見さんは、呆れた顔でゆっくり頷いた。
まさか…ローラさんが赤井さんをねーー…。