第134章 君の元へ
「お邪魔します。」
男性をこの部屋に入れるのは初めてだ。
もう一人でこっちで過ごすもんだと思っていたから色々買って自分好みにしてる。
ーー…なんか趣味やらフレグランスの好みとか全部曝け出す感じが少し照れ臭い。
「う…。」
降谷さんは玄関に入って膝をついた。
「ご、ごめん!臭かった!?苦手な匂い!?」
「…女の子だ。」
「…へ?」
「めぐみが…女の子だ。可愛いくてこれ以上進めない。」
「あー…じゃあ外いる?」
「ごめん。いや、めぐみをこっちの世界で抱き締めた瞬間凄くいい匂いで香水の感じじゃなかったから、きっと部屋や柔軟剤の香りなんだろうと思ってたはいたんだ。」
「そ、そう?」
「シャンプーも変わってるし。」
「向こうでは保険とか入ってなかったから、ものすごく貯金生活してたし…今は好きなの買ってるの。いい匂いでしょ?」
「ぐっ。」
その、苦しそうな表情やめて。
「しかも何だこれ。」
「え?…ドライフラワー?」
降谷さんは玄関に青い花瓶に刺したお花に視線を向けている。
「…女の子だ。」
「ねぇ、とりあえず入ろう?そんなに見られたら恥ずかしいよ。」
「こんな趣味だったの知らなかった。」
「ん…まぁ……向こうでは我慢してたから…でも、ポアロのお花とかメニューのデザインとか結構私の好みだったよ?」
「確かに可愛かったな。」
「キッチンに荷物しまっていくから、降谷さんはリビングで待ってて。この正面の部屋だから。」
「あぁ。」
降谷さんをリビングに送り出し、私はキッチンに入った。
ーー…ふふ。
事件のこととか考えなくてもいい降谷さんはちょっとふざけてる感じで面白い。
同期の友人たちともこんな感じでふざけ合ってたのだろうか。
私はとりあえずお茶を出そうとお湯を沸かした。
降谷さんはきっとソファに座って……すわって……
「あっ!!!」