第133章 むかえに。
めぐみの元へ行くと決めた降谷だったが、だからといってすぐにいけるわけではなかった。
小塚製薬の問題もだし、彼らが雇った組織だって日本から追い出さないといけない。
まずはめぐみがもうこの世にはいないと、周知させないと行けなかったが、それは小塚に潜入していたローラにかかれば簡単だろう。
ローラの回復を待たなくてはならない。
数日後やっと、降谷は一度帰宅することが出来た。
家に帰るにあたり、めぐみと一緒に潜伏していた家に荷物を取りに行かなくてはならない。
場所がバレてしまっていたから、しばらくは近づかないでいた。
3日ぶりの家だ。
ーー…めぐみと住んでいた。
住んでいた。と,言っても仕事から帰って寝るだけで、そんなに一緒に過ごすことはできなかった。
それでもめぐみと共にいた。と考えただけで、降谷は家に入るのに躊躇してした。
ーー…もう笑って迎えてくれる彼女はここにいない。
ふぅと、息を吐いて、ドアを開けると本当にそのままで電気も何もかもついたままだった。
誰かが侵入した様子もなく、降谷は自室に荷物を取りに向かった。
キッチンを見るとめぐみがいた形跡。
鍋を作ろうとしていたのか、鍋にスープとまな板に野菜が切られた途中のものが置いてあった。
3日も前なので、とても食べられるものではないが。
『おかえりなさいっ!』
エプロンで笑ってこちらを振り向く光景が今でも目に焼き付いて離れない。
「…絶対に連れ戻す。」
一人、誰もいない部屋で降谷はポツリと呟き、まな板の野菜をゴミ箱に投げ入れた。