第131章 最終章【コーヒーはミルクだけ】
私も降谷さんの頬に触れ彼をそっと引き寄せ、触れるだけのキス。
今はこれだけで充分。
「降谷さん…好き。」
「あぁ、僕もだ。」
私の腰にある降谷さんの手に力が込められた。
おでこを降谷さんの胸に預け、私は早く事件が解決することを祈った。
「…風見からメールだ。到着したようだ。行こう。」
携帯を取り出した降谷さんは画面を見て、私の手を引き歩き出した。
合流場所に向かうようだ。
「待て。」
「…?」
急に立ち止まり、携帯を見つめる降谷さん。
すごく真剣な顔だ。
「何かおかしい。風見からこの状況でメールが来るとは思えない。あいつはこんなことしない。」
降谷さんは私の腕を引き、背中に隠した。
急にドキドキとして、私は降谷さんのニット帽を深く被り直した。
何…?
「…やばいな。車に戻ろう。」
「はいっ。」
小さな声で降谷さんが言うので私も小さな声で答え、足音を立てないように降谷さんの後ろを歩いていたが、降谷さんは再び立ち止まり、倉庫の物陰に隠れた。
「…車に誰かいる。」
「…っ!?」
私は声を出さないよう口に手を当て、息を殺した。
そろりと降谷さんの背中から顔を覗かせると、男が3人くらい降谷さんの車を囲っていた。手には武器を持っている。
「車から降りててよかった。行こう。」
こくこくと頷き、降谷さんの背中にピッタリと引っ付いて歩いた。
少し離れたところで降谷さんに静かに話しかけた。
「なんで…場所がバレたのかな。…もしかしてこの指輪のGPSが読まれてる?」
「公安の中では風見しか知らない情報だ。赤井やコナンくんも情報を売るメリットがないから、それはないだろう。」
倉庫の影に隠れながら進む私たちは、最大限の警戒を周りに張り巡らせていた。