第126章 守りたい
「風見を誘拐したあの男がフランスの組織の男だった。だから、逮捕に協力しためぐみを腹いせに誘拐しようとしたのかと思ったのだが…。小塚製薬…。薬…。ーーー簡単な話じゃなくなってきたな。」
怖い顔で推理しながら話す降谷さん。
「…私何も持ってない。なんで私を狙うんだろう。」
「…めぐみ。」
掴んでいた手首を離し、降谷さんは私の頬に手を添えた。
「めぐみ。ポアロをやめよう。」
「…えっ?」
私にとってはとても悲しい言葉だった。
「さっきのフランス語を話していた男が言っていただろう。『小塚が雇った。いろんな組織がめぐみを狙う』って。」
「………。」
私はぎゅっと爪が食い込むくらい強く手を握りしめた。
その手に気付いた降谷さんは私の手を取り指を優しく絡めた。
「2つの組織から襲われて、たった2日でこんなにも危険な目にあってるんだ。」
「…うん。」
「さっき対峙してわかった。僕のボクシングも簡単にかわすようなやつらだ。互角だったー…。簡単に捕まえられる奴等じゃない。」
「…うん。」
「めぐみ。君がなぜ狙われてるのか、まだわかってないことが多い。だけど…、必ず僕が守るから。」
「…降谷さん。」
「僕だけじゃない。僕たち公安が絶対にめぐみを守る。」
公安がーー?
「…でも、みんな他のお仕事は?」
私が首を傾げると降谷さんはふっと笑った。
「それに値する事件だ。世界の凶悪な組織が武器を持って来日し、だった1人の女性を狙ってる。」
そんな風に言われると自分でも変な感じがする。
「僕は公安警察を束ねるゼロだぞ?僕の指令で日本中の公安が動く。」
「…。」
「日本警察の威信にかけて、必ず君を守る。絶対にめぐみを連れて行かせない。」