第124章 モテ期
「松田とは最初馬が合わなくて、よく学校で殴り合ってた。」
「降谷さんが?意外。優等生かと思ってた。」
「やられたらやり返すさ。」
「ふふ。殴り合ってたのに、そのうちお友達になるってどこかの青春漫画みたい。」
「…22歳で青春か。でも本当そんな感じだったな。あの時が1番青春してたかも。合コン行ったり。」
「えっ!?」
「ははっ、心配しなくても1番モテてたのはさっきの萩原だった。」
「それも意外!私だったらたぶんずっと降谷さん見てた!」
にこっと笑って、降谷さんはまた違うお墓に向かった。
「伊達。この人が僕達の班長だった人。一年前に交通事故だった。」
ここにもすでにお花が供えられていた。
降谷さんは最後のお花を供えると、ポケットから何かを取り出しお墓に置いた。
「何?これ。」
「ふふ、爪楊枝。班長はいつも口にこれを咥えてたんだ。」
「爪楊枝を?すごいね。ドラマの刑事さんみたい。」
「優秀な刑事だったよ。婚約者もいた。」
「へぇ!」
「…彼女も彼の後に死んでしまったけれどね。」
「ーーそっか。向こうで二人幸せだといいね。」
「そうだな。」
わたしは爪楊枝を見つめながら、伊達さんに手を合わせた。
「ありがとう。めぐみ。めぐみを彼らに紹介したかったんだ。」
「ううん、私も降谷さんの大切な人に挨拶できて嬉しい。連れてきてくれてありがとう。」
私は立ち上がり、降谷さんを見つめた。
「行こうか。」
「…もう一人の方は?違うお寺なの?」
降谷さんの幼なじみの人がいたはずだ。