第124章 モテ期
「めぐみさん…。」
すこし心配そうに私を見上げてくる。
私はにこっと笑った。
「大丈夫。話聞くだけだし。仕事中だからすぐ終わってもらうよ。じゃあね、コナンくん。」
私はコナンくんに手を振った。
コナンくんはしばらく私と男性の顔を見た後、家へと入って行った。
「すみません、お話中に。」
「いえ、それで…あの…」
全然誰だか知らない。
見覚えもない。
「すみません、申し遅れました。私は貝山と言います。」
「…かいやまさん。」
うん。やっぱり知らない人だ。
黒の組織の人だろうか。
「…武器密輸組織壊滅にご尽力いただきありがとうございました。」
その言葉で私は一気に警戒心を解いた。
この人は警察関係者だ。
「私もあなたが総長として私たちに手を貸していただいた時あそこにいたんです。」
「そうだったんですね!ごめんなさい。あの時は夢中で…」
「かまいませんよ。捜査員の数も多かったですからね。」
貝山さんはふわりと優しそうに笑った。
「あの時の貴方があまりにかっこよくて、ずっとどこかでまた会えないかなって思っていたんですよ。お名前をうかがっても?」
「あ…夏目めぐみといいます。」
「めぐみさんーー…覚えました。先程貴方を見かけていてもたってもいられず、思わず声をかけてしまいました。」
「そ、そんな。」
はっきりと言われどうも照れくさい。
「よかったら連絡先を交換させてください。」
爽やかに笑う貝山さんに、少し迷ったが、私は頷いた。
この人は、ゼロである降谷さんを知らないんだろうけれど、公安の人だろう。
私はポケットから携帯を取り出した。
「よかった。あの…またデートでも誘わせてください。」
「えっ!?」
「じゃあ、お仕事中にすみませんでした。また…」
貝山さんはそれだけ言うと、私に会釈をして去って行った。
…デート!?
私は別にそういう意味で連絡先を教えたわけじゃないのに!
公安の人だったし…、何かあるんだろうと思っただけだ。