第12章 おかえり
コナンくんは真剣な顔で私をじっと見ている。
何でそんなに安室さんが気になるんだろうか。
「安室さんならそろそろ復帰できそうですってメール来てたからシフト今考えてるところだよ。」
「やっぱり復帰するんだ…なんでだろう。」
…なんでだろう?
コナンくんは復帰するとは思ってないってこと?
何かあったのだろうか。
そういえばコナンくんもテニスいったのかな。
コナンくんは指先を口元に取っていき何か深く考えているようだった。
それは謎解きしてる時のコナンくんそのもので、コナンくんにとって安室さんは謎の男なのかな。
確かにあの人何考えてるのか、ポアロ以外で何やってんのか謎だよね。
わかる。
「今度いつくるかとか教えてくれる?」
「あーーー…うーーーん…」
わたしは悩んだ。
「あんまり従業員のシフトは私からは言えないかな。本人からなら全然いいんだけどね。ごめんね。でも、来週から。とだけ教えとくね。」
「それで充分!ありがとう!めぐみさん。」
再び可愛らしい声になったコナンくんはオレンジジュースを飲み、歩美ちゃんたちの会話に入っていった。
コナンくんとこんなに会話をしたのは初めてだ。
何か変なこと言ってないかな。
変な人って思われたら大変だ。
私は平常心を、装いつつ梓さんのところに戻った。
「安室さん、戻ってくるの?」
「うん、さっきメールきたよ。」
「長い夏風邪だったねー。」
「そうだねー。」
夏風邪…って梓さんには伝えたのか。
平気で嘘つくじゃん。それなのにわたしに会いに来てていいのかな。
私が梓さんに閉店後来てたよって言ったらどうするつもりだったのだろうか。
カウンター内で食器や、カップをしまいながら、安室さんのことはあんまり話さないようにしようと心に決めたのだった。