第120章 園子さま
私の服は決まったけれど、安室さんは大丈夫だろうか。
忙しくて買えないんじゃないかな…。
いや、前に潜入用のドクターの服があるって言ったりしていたから、それらの中のどれかを着るのだろうか。
ポアロの外で出て『30日は貸切のためお休みします』と書いた先ほど作ったばかりの張り紙を、入口の扉にペタリと貼り付けながら私は、スマホを取り出した。
『コスプレは大丈夫ですか?私が何か買いに行った方がいいですか?』
要件だけをとりあえず安室さんに送っておいた。
すると、ものの数秒で返事が返ってきた。
『大丈夫。借り物を着るから。』
安室さんからも要件のみだった。
私と同じで誰かからか借りるらしい。
一体何を着るのかなーって聞きたかったけれど、これ以上は仕事の邪魔かもしれないと思って、我慢した。
明日は一緒のシフトだったから、そのとき聞けばいい。
スマホをポケットにしまっていると、帰宅途中のコナンくんと蘭ちゃんが歩道を歩いてきていた。
「こんにちは、めぐみさん!」
「おかえり二人とも。」
コナンくんはさっそく私が今貼った『貸切』の張り紙に気付いたようだった。
「ポアロを貸し切るなんて、さすが園子お姉ちゃんだよね。」
「めぐみさん、すみません。急なお願いしてしまって。」
「ううん、マスターも嬉しそうだったし、私も実は結構楽しみなの。京極さんとは初めましてなのにいいのかな。」
「はい、是非!」
「蘭ちゃん達は何着るの?」
「私は不思議の国のアリスの格好をしようかと思ってて。」
少し照れたように言う蘭ちゃん。
「うわぁ、絶対似合うね!楽しみー!」
「僕はカボチャの着ぐるみみたいなの着るよ。」
子供らしくてそれも絶対可愛いに決まってる!
「めぐみさんは?あっ!もしかして安室さんとお揃い着るんですか!?」
「お揃い!?いやいやそれはないかなー。」
目をキラキラとさせながら蘭ちゃんが食い気味で聞いてきた。