第120章 園子さま
もちろんマスターの許可は降りた。
貸切分の金額も鈴木財閥からいただいたし、マスターからしたらウハウハだろう。
次の日には、参加する人数がメールで送られてきた。
こういったことは本当に仕事が早い園子ちゃんだ。
蘭ちゃん、コナンくん、園子ちゃん、京極さん、歩美ちゃん、元太くん、光彦くん、そして、私たちポアロ組3人だ。
…新一くんは来れたらくるらしい。まぁ、来ないだろう。
京極さんのために開くのに子供たちを招待するあたりなんだかんだで園子ちゃんの優しさが滲み出てると思う。
パソコンの前で『30日は貸切のためお休みします』という張り紙を作って印刷する作業をしながら、私は大きなため息をついた。
「はぁ、どうしよう。」
何がそんなに困るのかって、期間だよ。期間。
ハロウィンまで1週間もないのに、コスプレなんてどうしろって言うんだ。
今からネットで注文は間に合わないだろうし、何着るのかさえ決まってない。
ーー近くのお店で簡単に買ってしまうしかないか。
印刷した貼り紙をラミネート加工していく。
すると、お客さんがちょうどいなくなった暇な時間に、梓さんがバックヤードに顔を出してきた。
「ねぇ、何着るか決めた?」
「ぜーんぜん。梓さんは?」
「私はほら…ね?結構前に注文してたの。」
まさか、あのサイトで買ったコスプレをみんなの前できるの!?
「え、露出大丈夫…なの?」
彼氏さんと夜楽しむための道具やコスプレを売ってるサイトだったはずだ。
「露出してる服なんて着るわけないじゃん!普通の真っ黒の魔女見たいなワンピースだよ!レースとかあって可愛いんだよ。あと魔女の帽子被れば完璧でしょ?」
「いいなぁ。」
梓さんの格好を頭の中で想像してみた。
魔女かー、似合うんだろうな。
「めぐみちゃん、どこで買うとかは決めたの?」
「まだぜんっぜん思いつかないし、どうしようかと悩んでたところ。」
テーブルに肘をついて顎を乗せる。
やっぱりあのド○キのお店の服しかないかなー。
「百均にもカチューシャやボディシールみたいなのあるからそれで済ませよっかな。」
「あ、私、2着あるから貸してあげようか?」