第116章 気持ち
「よし、じゃあタロー君とジロー君から聞いた情報を元に進む。香山ジロー組はそのまま真っ直ぐ西へ、三つ目の角を右に曲がれ。」
「はい。」
「コナンくんは発信器を見ながら僕に教えてくれ。なるベく挟み撃ちにしたい。」
「わかった!」
「めぐみ。…頼むぞ。」
「まっかせて!」
後部に座った人でグループ通話をしながら、私たちはバイクを走らせた。
降谷さんはイヤホンで通話をし、進む方を指示しながら、たまに私にインカム越しに話しかけてきた。
降谷さんの右手が私の腰に回ってる…。
ーー…だめ!集中しなきゃ!
「その先に用水路を避けるトンネルがあるんだな?じゃあ、香山はそのままトンネルに入って北へ。挟み撃ちするぞ。」
「コナンくんは先回りしてほしい、道はタロー君がわかるな?僕が追い詰める。」
降谷さんは香山さんやコナン君に指示を出していく。
「めぐみ。このまま真っ直ぐだ。」
「はい。」
グッと私はスピードを上げた。
細い道だ、バイクしか走れない。
私の腰にある降谷さんの手に力が入ったのがわかった。
…ドキッとした。
「めぐみ。」
インカム越しに降谷さんの声が響いた。
「はい。」
「僕は前に進みたいから君を遠ざけた。」
「ーー…はい。」
怒られるだろうか。
またこんなにでしゃばったりして。
「あいつらを失って次はもう耐えられないと思って。」
「…。」
ぎゅっと、手の力が強くなり、背中に降谷さんの熱が伝わってきた。
ドキドキと心臓がうるさい。
「だけど、もう手遅れだった。」
「…手遅れ?」
「君がいないと進めない。」
「…っ!」
「めぐみ。好きだ。僕のそばにいてほしい。」